カンボジアでの活動(終了)
JVCは2021年3月をもって、カンボジアでの活動を終了しました。長年にわたるご支援を、誠にありがとうございました。最終報告を、追って本ウェブサイトに掲載いたします。

カンボジアでは現在、都市部を中心に外国籍企業が進出し、これらの企業が経済を牽引しています。一方で都市部と農村部の格差は広がり続け、国内の貧困層の9割は農村で暮らしています。大規模農地開発の影響で、農民の中には土地を追われる人々、借金によって土地を手放す人々、出稼ぎに出て不安定な労働に従事する人々などが少なくありません。このような問題の解決のためには、「農村部における安定した暮らし」を実現することが求められています。

活動地であるチークラエン郡は、1979年に内戦が終結した後も治安状況が不安定な状態が続き、人々が平穏な暮らしを取り戻したのは1997年ごろでした。JVCは、地域の行政機関やNGOの支援がほとんど行われていなかった2007年からこの地域で生態系に配慮した農業を中心とした支援活動を行ってきました。その結果、稲や野菜などの生産の改善が見られています。一方で社会の変化により、医療費や冠婚葬祭、農業の労働力を補填するための現金収入の必要性は高まるばかりで、活動地では、約4割の働き手が都市や隣国タイに出稼ぎに出ています。夫との死別や子どものいない家庭など、働き手がいない家庭では、出稼ぎという選択肢すらない人もいます。
また、気候変動の影響もあり、乾期に深刻な水不足が起きるようになっています。JVCの研修に参加し、野菜栽培等の技術を得ても、実践に移すことができない農家も少なくありません。水にアクセスできないことで、家庭菜園などを実践できずに日々の食料を確保できないなど、現金支出の増加にもつながっています。活動地において水の確保ができるかどうかは、農家の安定した暮らしを大きく左右する要因になっています。
これまでの活動の中では、食料の安定的な確保(フードセキュリティー)の向上を目的に、生態系に配慮した農業に加え、森林や集落などにおける自然資源の保護・回復、食品加工などにより地域の資源を持続的かつ有効に活用し、地域の人びとが知恵や資源を分かち合い、支えあう農村づくりを支援してきました。
2018年度にプロジェクトの評価を行い、2019年4月から2021年3月までの2年間の延長を決めました。特に自給の強化と販売へのトライアルを通じて、社会の変化を主体的にとらえ、それに合わせて自らの生業を選択していけるような人づくりに取り組みます。
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これまでの活動
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