小学校を中心とした環境教育
主な活動内容
1994年より農村部の小学校と協力して活動を行っています。現在は、シェムリアップ県東部の10の小学校と協力し、活動を実施しています。カンボジアの小学校では暗記中心の授業が多く、理科の実験や社会科見学などはほとんど行われていません。そうしたことから、通常の授業を補完する形で環境教育を実施し、自然観察や地域美化運動などの体験学習を取り入れた授業を行っています。また、小学校の近隣の人々にも植林や地域美化運動などに参加してもらい、地域の環境への関心を高めてもらうよう活動を行っています。
活動の詳細
活動1: 環境教育ファシリテーターを養成する

カンボジアの農村部では、学校に行くことができず、文字の読み書きが十分にできない人も多くいます。そうした中で、小学校の教員の地域での役割は大きいと言えます。JVCでは、これらの教員を対象に環境教育の実施に必要な研修を行い、環境教育ファシリテーターとして育成を行っています。
活動2: 小学校で環境教育を実践

次に、環境教育ファシリテーターとなった教員が、小学校での環境教育を実施します。環境教育は、「環境とは何か?」を学ぶことが目的ではなく、身近な環境について観察し、情報を集めて、考え、行動するというプロセスが重要です。そこで、植林、学校田、学校菜園などを通して植物を育てて観察したり、校内や地域でのごみ拾いをしたり、地域の農家を訪問したりといった体験学習を重視した活動を行っています。また、ゲーム、歌、詩などを取り入れながら子どもたちが楽しく学ぶことができるよう工夫しています。
活動3: 小学校から地域へ

小学校での環境教育に続いて、近隣地域の住民にも環境教育に参加してもらいます。特に小学校での子どもたちの活動に触発されて、地域の美化活動や植林活動に参加する人もいます。また、衛生や食の安全など、健康や日常生活についての情報もワークショップやニュースレターを通して地域の人びとに提供しています。
最近の活動
2012年度報告
地域住民、行政、お寺、小学校などと協力して、約8,000本の苗木を植林しました。植林にあたっては、できる限り地域の人々が植林の計画を立て、苗木を育て、植林するよう、住民の自主性を促しました。また植林祭を2回行い、のべ2,000名が参加しました。植林祭では小学校の児童による劇やクイズを通して、住民や児童が環境について考える機会を作りました。
活動概要
目的 | カンボジアの子どもたちが、様々な学習方法を通して自らの地域の自然や人びとに関心を持つことができるようになること。また、地域の住民が自分たちの暮らす地域の環境について考え、行動を起すことができるよう、地域に環境教育ファシリテーターが養成されること。 |
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期間 | 1994年~2015年9月 |
活動分野 | 農村開発、環境保全、人材育成 |
活動地域 | シェムリアップ県ソトニコム郡、チークラエン郡(小学校10校) |
活動対象 | 小学校の教員(約50名)、児童(約3000名)とその保護者、地域の住民。 |
関連団体 | 農林水産省、地域行政機関 |
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