ガザ・栄養改善支援の記事一覧
私は、ガザで家庭の台所を見るのが好きです。なんて言うと、よほどお腹が空いているのかと思われそうですが、実は台所は家庭の経済状況を見るのにとてもよい場所なのです。
センターでの活動を視察した後、ハナさんが栄養失調の子どもの家庭訪問に連れて行ってくれました。ハナさんはじめ「人間の大地」は、定期的にセンターに通う子どもたちの家庭を訪れ、家庭内の衛生環境を視察したり、配布している食材が適切に使われているかを確認、指導しています。この日訪問した家では、モハメド君(3歳6ヶ月)とファティマちゃん(8ヶ月)がセンターに通っています。家に入るとすぐそこは小さな台所。セメントの壁がむき出しで、室内は暗い感じがします。台所の隣りには6畳ほどの部屋があります。そこに、子ども7人を含む9人が住んでいるのです。この家のお父さんはまだ若いのですが、病気でほとんど目が見えない状態のため仕事をすることができません。現在治療を受けている2人も含めて7人の子ども全てが、センターで栄養失調の治療を受けたことがあるそうです。モハンマド君はこの2ヶ月で11.1kgから11.7kg、ファティマちゃんは3週間で5kgから5.7kgと、少しずつ改善してきています。台所ではちょうど、センターで配布されているセモリナ粉を使ったご飯がファティマちゃん用に準備されていました。
ガザのNGO、「人間の大地」のハンユニス栄養センターでは、栄養失調の子どもたちを改善させるため、栄養治療食の提供やお母さんたちへの個人カウンセリング、教育を行っています。JVCはここで、お母さんたちが家に持って帰って子どもが食べる栄養食を作るための、栄養価の高い乾燥食材(セモリナ粉、挽いた麦や米、豆類、ナツメヤシのペーストなど)を提供しています。
今日はガザ北部にあるウム・アル・ナセルという村で家庭訪問を行いました。この村にはJVCが栄養強化ミルクとビスケットを配っている幼稚園があり、その幼稚園に通う子どもたちとその家族の栄養状態をもっと改善するために、小規模の養鶏事業を始めようと計画しているのです(このプロジェクトのきっかけとなったエピソードはこちら)。
ガザ地区の中で家庭訪問などの仕事を終えると、いつものようにガザ市内のホテルに宿泊することになります。国連の安全基準をクリアしているホテルは現在2つしかなく、そのうちのひとつが今日の宿泊場所です。
現在ガザ経済を支えているもの、それはエジプトとの境界線にいくつも掘られているトンネルです。イスラエルのガザ封鎖政策によりあまりにも物資の足りない状況下、エジプトからトンネルを経由して商業物資を密輸することで、なんとかガザの人々は生活を補っています。
5月末。ガザのビーチには、たくさんの夏季限定“カフェ”が並び、またサマー・キャンプのテントなども設営されていました。これから、夜遅くまで家族連れが海で泳いだり砂浜で寛いだり、焼きトウモロコシを食べたりと、なんともガザらしい美しい光景が見られる季節です。そして、パレスチナの子どもたちにとっては学年末(もしくは卒業)試験のシーズン。お母さんたちにとってはその子どもたちの試験勉強の“付き添い”で忙しいシーズン。でも、試験のない幼稚園の子どもたちにとっては、いよいよ長い夏休みに入る前の楽しいシーズンです。今日は卒園していく子どもたちの元気な様子をお届けします。
ガザ南部、ハンユニスにある「人間の大地」栄養センターを訪れました。栄養失調の子どもたちが、治療のための食事をとりに通うこのセンターで、JVCは家庭に持ち帰るための乾燥食材を提供しています。このセンターで子どもたちが食べる治療食は、子どもたちのお母さんがセンターで調理するもの。栄養価の高い食事にするために、お母さんたちがスタッフから調理方法を学び、また衛生面での指導を受けながら調理します。
今日は僕にとって初めてとなるラファの幼稚園視察。JVCのパートナーNGOであるANERA(アメリカ近東難民支援協会)の担当者と一緒に、ガザ市から車で出発です。