\n"; ?> JVC - 子どもの栄養改善支援(ガザ地区) - パレスチナでの活動 - 5ヵ国での活動
パレスチナでの活動

子どもの栄養改善支援(ガザ地区)

JVCパレスチナ事業
2022年3月30日 更新

東京23区よりも面積が小さい(40km×10km)、パレスチナ・ガザ地区では、2007年以降、イスラエルによる封鎖がさらに厳しくなり、人や物資の移動が厳しく制限されています。 また繰り返されるイスラエルからの軍事攻撃によって、経済は壊滅状態にあり、2020年6月現在、失業率は49.1%、貧困率は64%、人口のうち約7割の人々が食料不足に陥っているといわれています。

この様な厳しい情勢の影響を特に受けているのは子どもたちです。 例えばガザの子どもたちの栄養失調や貧血の割合は非常に高く、2018年のUNICEFの調査によると、5歳以下の子どものうち約3割が貧血であるといわれています。 恒常的な栄養不良は長期的な発育にも悪影響を及ぼし、子どもたちの健全な成長の機会を奪っています。

JVCはこうした状況を受け、2002年から、国際NGOや現地NGOと協働して、子どもの栄養改善事業を行っています。 初期の頃は、 幼稚園児への鉄分強化牛乳と栄養ビスケットの提供子どもたちの栄養不足を補うための養鶏事業などを行っていましたが、 より持続的に子どもたちの栄養改善につながるような活動の必要性が出てきました。

そこで、2011年からは、母子保健に特化した活動を行う現地NGOであるArd El Insan(AEI: アルデルインサーン 日本語訳:人間の大地)とともに、子どもの栄養状態を改善するための教育を中心とした活動を行ってきました。 2019年からは、栄養改善に加えて、子どもの発達と発育を内容に加え、保護者への知識の伝達を実施しています。

AEIの保健師やボランティアと共に、栄養失調予防の知識と活動が地域に根付き、将来を担う子どもたちを地域で守っていく「仕組み」作りの支援を行っています。

活動概要

活動 母子保健に特化した活動を行う現地NGOであるArd El Insan(AEI:人間の大地)とともに、子どもの栄養状態を改善するための教育を中心とした活動を行ってきました。 2019年からは、栄養改善に加えて、子どもの発達と発育を内容に加え、保護者への知識の伝達を実施しています。またその過程で、地域の子育てアドバイザーの育成を行っています。
目的 子どもたちの栄養失調予防と改善および発達と発育の支援をするととともに、地域で子どもたちの健やかな成長を支える仕組みを作ることを目的としています。
期間 2016年4月〜(現在も継続中)
活動地域 パレスチナ・ガザ地区中部に位置する以下の4地域
・マガジ難民キャンプ(~2021年3月で終了)
・ブレイジ難民キャンプ(~2021年3月で終了)
・ヌセイラート難民キャンプ
・デル・アル・バラフ市
活動実績 健診した5歳以下の子ども:6,400名
健診で問題が見つかった子どものフォローアップ:1,500名
専門機関で治療を受けた子ども:500名
子育てについての講習参加者:5,900名
栄養セッションの参加者:2,300名
                     (2022年3月現在)

2020年度活動報告

活動概要

ガザ地区中部4地域において、現地パートナー団体AEIの保健師と地域ボランティアとともに、5歳以下の子どもの健診とフォローアップを実施しました。新型コロナウイルス感染予防のため、簡易クリニックを設置して予約制で健診を行いました。講習の開催が制限されたため、健診時に各保護者に対し、栄養や発達・発育などについて説明。より貧困で栄養状態の悪い子どもの家庭を対象に、食材の配布も行いました。4地域中2地域は活動終了となり、以後はボランティアさんたちだけの活動になりますが、定期的にフォローアップを行います。

活動地で生まれた変化

ロザンちゃん2歳は、低体重で食欲もありませんでした。保健師はロザンちゃんに栄養補助剤を渡すと同時に、お母さんに栄養講習への参加を促しました。お母さんは講習の中で、子どもの栄養、貧血、子どもにとって栄養があり食べやすい食事の作り方を学び、家に帰って実践しました。食事の改善によりロザンちゃんの食欲は増し、体重も増え、お母さんは大喜びでパートナー保健師に感謝を伝えに来てくれました。子どもたちの栄養状態は、健やかに育って欲しいというお母さんたちの想いと努力に支援が加わることで、少しずつ実現されています。

これまでの活動の成果

子どものケアに必要なものの購入や受診には、決定権を持つ男性の理解が不可欠です。 2019年度からは、これまで対象としてきた女性に加え、男性にも講習に参加してもらいました。 講習の中には「前向きな子育て」というテーマもあり、参加者は子どもとのコミュニケーションの取り方についてお互いの経験を共有し、話し合いました。 「子どものことをもっと知りたい」「ボランティアに参加したい」という熱心な男性たちも現れ、子育ては母親が行うもの、という考え方が根強い現地の社会において、少しずつですが、変化が起きています。

JVCが、ガザ地区で過去に実施した事業については、「過去の事業」をご覧ください。

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