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期間 |
1995年1月から2000年3月 |
活動分野 |
子ども、教育 |
地域・対象 |
ハイフォン特別市ニエムギア町 |
関連団体 |
ハイフォン市児童保護委員会、全日本自治団体労働組合 |
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1990年代半ば、ベトナムへは多額の投資と援助が流入し、都市でも農村でも以前に比べて人々の生活は良くなりはじめました。その一方で、福祉予算の削減や教育・医療の有料化、農産物価格の低迷により、都市や農村の貧困層、特に女性と子どもにしわ寄せが来ていました。ハイフォン市でも社会の様々な問題の縮図であるスラムの問題やストリートチルドレンの課題が大きくなってきました。
この問題に取り組むため、1995年8月、JVCは日本の労働組合(自治労)、ハイフォン市児童保護委員会と協力し、スラム地区で「子どもの家」を設立しました。「子どもの家」では孤児や厳しい状況にあり保護の必要な子どもに住居、医療、食事を提供しました。また子どもたちと家族、地域との繋がりを保つため、「子どもの家」で暮らす子どもたちが地域の小学校に通えるよう交渉し、できるだけ週1回は保護者の元へ帰るように努めました。
一方で、識字教室、図書館活動、音楽・踊りクラス、絵画クラスなど、地域の子どもたちにもオープンにした活動を行いました。「子どもの家」には様々な子どもが集います。親が服役中であったり、障害を持っていたり、戸籍がなかったり。徐々に地域との関係ができるにつれ、保護者会や児童相談など親や地域を巻き込んだ取り組みも生まれました。
また、子どもたちが将来自立するためししゅうや理容などの職業訓練を行いました。理容教室の先生は、開業している理容師さんです。ししゅう教室では6ヵ月間のトレーニングのあと、実際に製品を作成、販売しました。
2000年3月、「子どもの家」の運営はハイフォン市児童保護委員会へ移管されました。2002年現在もベトナム人スタッフの手で運営が続けられています。
JVCベトナムボランティアチームではししゅう製品の販売を通じて、「子どもの家」を支援しています。
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