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期間 |
1990年10月から1994年3月 |
活動分野 |
難民、職業訓練 |
地域・対象 |
ハイフォン特別市 主に香港からの帰還難民(ほかハイフォン市市民) |
関連団体 |
ハイフォン特別市労働局 |
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1990年10月、JVCは港湾都市ハイフォンでベトナム初のプロジェクトを始めました。これは前年の「第2回インドシナ難民国際会議」での難民の自発的な本国帰還を支えるUNHCRの「帰還民のための職業訓練」プログラムでした。
ドイモイ政策採用から数年が経ったとはいえ、まだ多くの人の生活は苦しく、外国人を見る目も厳しく、全体に重苦しい雰囲気でした。ハイフォン市としては1975年以来初めての公式な西側諸国からの協力でした。
「保守的な」ハイフォン市では、行政、警察、一般市民ともに外国人を受け入れるのは楽ではなかったようで、外国人が常駐して活動する際の「氷」を溶かすのに多くのエネルギーが必要でした。そして双方の辛抱強い協力により、合計8期の洋裁、7期の電気、8期の自動車・バイク・自転車修理の3コースが実施され、卒業生の中には自ら開業した人もいました。
もともと帰還民を対象として始められたこのプロジェクトですが、洋裁は別として、帰還民の参加は多くありませんでした。帰還民には1年にわたり毎月30ドルが支給され、生活が保証されるので学ぶ意欲が低かったこと、ベトナム側に帰還民のためという意識が希薄であったことなどが主な原因でした。
1994年末をもってハイフォン市労働局に移管された訓練所は、時代のニーズに合わせて変化しながら、2002年の現在もベトナム人の手で運営されています。
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