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一つの難民救援から30年を経て、
9ヵ国での多様な活動に。
JVCは、ボランティアの若者から生まれた。
今から30年前の1980年、カンボジアやラオス、ベトナムでたくさんの難民が生まれました。その時「何かできないか」とタイの難民キャンプに駆けつけた日本の若者が集まって誕生したのが、日本国際ボランティアセンター(JVC)です。その後、ソマリア、エチオピアでの大干ばつの際に、医療の救援活動を手がけました。
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■給食を受ける タイ国境の難民キャンプにて |
■緊急医療救援 エチオピア・アジバール病院にて |
「難民を助けること」から「難民の出ない村づくり」へ
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■自動車整備の技術学校 カンボジア |
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■井戸掘り ラオス |
JVCは初め、難民に食糧・日用品を配給したり、緊急医療活動をしていましたが、しだいに難民を助けるだけでなく、人々が難民にならずにすむ安定して暮らせる村づくりが大切だと気づきました。以来、「難民の出ない村づくり」をめざして、水、農業、植林、保健、職業訓練などの農村開発・生活改善活動に力をいれるようになりました。
環境と調和した農村開発へ
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■農村復興 傾斜地に作物を植える エチオピア |
JVCは活動する中で、人々が持続的に安定して生きていくためには、自然と調和しなければならないことを痛感。「環境を保全するような」農業のやり方、地域開発をめざすようになりました。
さらに、「住民主体」を基本にした開発へ
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■村の女性の助け合い活動 カンボジア |
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■村人と「等高線農業」をすすめる ベトナム |
どのような活動も、支援する側がプランし推し進めていくのでは、住民にとっては「他人ごと」。もらうことが目的になってしまうこともあります。自分たちの活動として、住民自らが活動計画・実行し、JVCがいなくなった後も、その活動がつづくように、常に「住民主体」で活動を進めるようになりました。
平和への取り組みも本格スタート
近年の世界情勢の変化もあり、JVCは平和への取り組みも本格的に開始しました。緊急事態に対して救援活動を行なうと同時に、交流活動を通して地域の状況をウォッチ。必要に応じて、NGOとして、市民として、平和へ向けて声をあげていきます。
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■折り紙のワークショップ パレスチナ |
■巡回診療する上住純子 看護師 アフガニスタン |
そして、活動は年々拡大、多様化しました
カンボジア難民の救援から始まった活動は、活動経験が増すにつれ、地域も内容も広がりました。
2010年は、カンボジア、ラオス、タイ、南アフリカ、パレスチナ、アフガニスタン、イラク、北朝鮮、スーダンの9ヵ国で、「農業の工夫」「水の確保」「家畜を増やす」「コメの助け合い活動」「森林を村人の手で守る」「教育支援」「平和交流」「市民への平和活動」「医療救援」「調査・提言」「ネットワーク活動」など多様な活動を行っています。
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