「もし時間とお金があるのなら、何がしたいですか?」
私(小川)は、世界を旅して普段の生活では見ることのできない景色を見たり色々な経験をしてみたいです。
「時間がない」と、パナーラットさん(滞在先の農家の方)は口癖のように言います。
「会社員なら休日があるけど農民には休日はないし毎日忙しい。車のローンも払わないといけないし、イウやドゥーイを学校に行かせるためにはたくさん働かないといけない」と言うのです。
パナーラットさんと暮らして二ヶ月が経とうとしていましが、確かにパナーラットさんが何もしない日というのは見たことがありません。毎日何かしら作業をしています。
とても勤勉な方で、車出し、買出し、農作業、事務処理やおもてなしの料理作り・食器洗いなど村の他の人以上に働いている気がします。
夜中の2時に帰って来ても朝5時半には家を出て車出しやおもてなしの料理づくりをする日もありますし、どんなに疲れていても朝早くない日でも8時までには必ず起きているので働き過ぎて体調を崩さないかいつも心配になってしまいます。
冒頭の質問をパナーラットさんにした際、パナーラットさんは「時間があるなら友だちの所へ遊びに行って、おしゃべりしたい。今は畑仕事まで手が回らないから畑仕事もしたい。お金があれば友だちにお金を払って畑仕事を手伝ってもらうこともできるし、おしゃべりも出来るからそれが一番かな。」と言っていたのがとても印象的でした。パナーラットさんの友人に同じ質問をした際にも、「友だちとおしゃべりがしたい。」という答えでした。
私の住む村にはテーマパークもないですしボウリング場も映画館もないですが、その分人々はおしゃべりをして楽しんでいます。村の中でばったり会えばそのまま立ち話をしたり、翌日朝早くても友だちとお酒を飲んだりカラオケをして楽しく過ごしています。
パナーラットさんも時間がないとは言いますが、友だちとのおしゃべりの時間を除けば一日二時間くらい確保できそうな気がします。
村には村の時間が流れていて太陽の動きとその人の気分で時が進んでいくので、8時に出発すると言っていても支度が整えば7時半には出発しますし、8時に支度が終わらなくても特に急ぐ訳でもなく多少遅れても誰も気にしません。日本のように時計の示す時間や電車のダイヤに追われる必要がないからかもしれません。
時間が無いようで豊かな時間が流れているのが、私が感じる「村時間」です。