ラオスマンスリーレポート
森の中の林産物、ラタン。苗も大きくなり、栽培や販売を学びに隣の県へ
田植え作業が一息ついて、村の人達が遠出する時間がとれる頃となった7月下旬、ラタン(籐)栽培を視察するスタディーツアーを行いました。ラタン栽培を実施している2村約11名が参加し、隣のサワナケート県へ訪問。ツアー参加者は、今年50~200苗のラタンを田畑に植えている人達で、訪問先は、数十年の栽培、販売経験があるという村です。
村の森の管理研修
ラオスの森では、木材含めて自然資源が次第に減少しています。このため、持続的な森林管理を学ぶため、6月上旬、隣国タイの森林管理を行なうNGOスタッフを講師に招き、森林ボランティアを対象にワークショップを開催しました。各村で任命されている森林ボランティアが、村の森の利用状況、課題を把握し、行動計画を立てるワークショップです。ブラパー郡、マハーサイ郡、ニョマラート郡から計3村の森林ボランティア約20名が集まり、講師が話すタイ語をJVCスタッフが時々通訳しながら、3日間実際に村での実践も含めて森の管理をどうやって行なうのかという課題に取り組みました。多くの村人はラオス語を話しているものの、ブラパー郡など一部の村では、少数民族の言葉を話します。ラオス語で進行するワークショップについていけているか気になりましたが、ノートをとり続けながら講師の話に聞き入り、最終日まで全員が参加しました。どの参加者も真剣に講師の言葉を聞いており、ゲームの時間を多くとるなど工夫を凝らしていた講師も、皆の態度にとても驚いていました。1日目は森の機能と森の中の資源について。また、地図を使って森の利用の把握の仕方を学びました。最初は緊張感が漂っていましたが、講師からが村の言葉を取り入れて話し掛けると次第に打ち解け始め、満面の笑顔で村のことや自分たちの森のことなど語り始めました。
日本の近代化や人々の動きを学びに、日本へ
ラオスでは最貧困国からの脱却のため、経済発展の道を歩いています。ラオスのほとんどの村人は食料や家の建材、薬草など森の資源に依存して暮らしていますが、この暮らしも少しづつ変わり始めています。カムアンの村でみる大きな変化は若者や男性の村の外への出稼ぎ、植林や鉱物掘削などの開発事業の急増です。この変化に対し、JVCは持続的に森を利用していく森林保全や、村人の生活を向上する農業技術の向上や水不足に対する浅井戸支援など生活改善の活動を行ってきました。1993年からの活動もいよいよ今年幕を閉じる予定です。その最後の締めくくりとして、「日本スタディツアー」を5月に実施しました。経済発展を志すラオス。そして、経済発展を遂げた日本。でも、経済発展とはどのようなものでしょうか?日本における近代化の歴史、そして人々の対案としての新しい活動を学びにラオスの方々がやってきました。
ナムトゥン2ダム建設進む
4月始めから5月半ばまで日本に一時帰国していました。ラオスに戻って約一ヶ月半ぶりに、マハーサイ郡の村を訪問しました。その道中、「こんな道あったっけ?」とびっくりするほど様変わりした景色に遭遇。それは、ナムトゥン2ダム建設が進み、ダムの下流の河川を拡大し、郡の町付近の林が開拓され、平地となった姿でした。
村の森林区分を示す看板カムアン県でのプロジェクトも、あと半年で終了を迎える時期となりました。プロジェクト終了前に、これまでの活動の評価を4月初旬に行いました。JVCラオスで行っている活動は、土地森林委譲、森林ボランティア育成、ラタン育成、幼苗一本植え、果樹、堆肥づくりを含む自然農業、家庭菜園、井戸、米銀行と多岐にわたり、対象村は40村近くになっています。東京からも評価に参加する人々がやってきて、森林ボランティア育成と幼苗一本植えを行っている村を主に訪問しました。
成長したラタン
成長したラタン森から取ってきている林産物が村の人たちに生活にどのくらい役立っているのか?という調査を緑豊かなN村で実施した際に、村人が森からラタン(藤)を取ってきて自分たちの菜園に植えていることが分かりました。この動きを後押しするため、2005年に4村でラタン(籐)の育成に関心ある人々に苗の配布を行いました。村の人々は、自然から採れるラタンを利用していますが、近年、めっきり減少しあまり採れなくなったそうです。それでは、自家栽培をしようと始めた活動です。
移転したばかりのN村
「森へ行かないか?」と声をかけてきた女性