成長したラタン
成長したラタン森から取ってきている林産物が村の人たちに生活にどのくらい役立っているのか?という調査を緑豊かなN村で実施した際に、村人が森からラタン(藤)を取ってきて自分たちの菜園に植えていることが分かりました。この動きを後押しするため、2005年に4村でラタン(籐)の育成に関心ある人々に苗の配布を行いました。村の人々は、自然から採れるラタンを利用していますが、近年、めっきり減少しあまり採れなくなったそうです。それでは、自家栽培をしようと始めた活動です。
食用にするため、ラタンの茎の皮をはぐ苗を配布した村のひとつK村では、畑に植栽した時には10センチメートル程だったものも約2年経った今、背丈程に成長しています。村の人々は、ラタンを食用にも使っています。ラタンの茎を火であぶって、トゲだらけの樹皮をはいですりつぶし、香辛料と混ぜて味噌風ソースを作ります。この'ラタン味噌'をもち米につけながら食べます。食用以外にも、長い茎を裂いて編み、カゴやザル、鉈入れなどを作り、日常生活でも多様に利用されています。つる性の植物で曲げやすくて軽いので、日本の生活の中でも、テーブル、ソファー、カゴなど、家具や雑貨に使用されているお馴染みの森の産物です。
新たに実践する人へ
ラタンを料理するため、皆で皮をはぐ作業この日もK村の人々は、成長具合を確認するために、家から歩いて20分程の川向こうにある畑まで行き、食べるためのラタンも収穫して来ました。太くて1〜2メートルに伸びたものを切り集め、その場でトゲがある皮をはいで、家に持ち帰ります。台所では、皆で茎の中身の食べる部分を丁寧に裂き、すりつぶす作業を始めました。調理せずにそのまま食べるラタンの味は、ちょっと'苦い'です。
すりつぶして料理したラタン味噌畑でラタンの植栽を実践するSさんは、植栽してて困ることに「放し飼いにしている牛たちが好んで苗を食べに来てしまうんだよ。そのためにフェンス作りが必要だった。始めの頃は水遣りも大変だった」。それでも、「今はこんなに成長してやっと使えるまでになった。新たに森からも子株を持ってきて、増やすために植えている。村の中でラタンを植えたいという人達がいるので、世話の仕方など教えていくつもりだよ」と話していました。