カンボジア現地通信
地域で緑を守る
11月18日に、植林祭(以下TPC:Tree Planting Campaign)を行いました。TPCは、地域の方々に、植林の大切さを知ってもらい、地域で緑を増やしていくことを目的として行っています。TPCのために、小学校6校で8 月頃から苗木を育て始め、TPC当日には約3000本の苗木を、2kmの一本道の両側に植えました。
10月10日~12日は、プチュン・バンでした。プチュン・バンとは、日本でいうお盆の時期のことで、カンボジアではお正月(4月)や水祭り(11月)と並んで最も大きなイベントの一つです。先祖の霊を祀って功徳を得ることが大きな目的ですが、家族や親戚が大勢集まって楽しむ良い機会ともなっています。JVCスタッフも皆それぞれの実家へ帰省していきました。
ミニアニバーサリー
まず、プチュン・バンが始まる前の1週間のうちのどこかで、お寺に行くのが普通だそう。JVCは朝7時半から出勤なのですが、私もスタッフと一緒に5時起きでお寺に行ってきました。スタッフのソポアンは、もっと早くに起きて、ご飯を炊き、おかずを作っていたのだとか。ご飯とおかずの他にも、スイカなどをもってお寺に行き、線香をあげ、お坊さんにお経を読んでもらい、自分たちの持ってきたご飯をお皿にあけてお坊さんが食事をする席に置いてきました。
小学校が始まりました
9月頃から始まった夏休みも終わり、11月の初めから新年度が始まり、小学校に児童たちが登校を始めました。JVCは、現在6校の小学校を対象として活動しており、それぞれの小学校にスタッフが頻繁に足を運んで活動をしているため、先生や児童ととても良い関係を築いています。そのため、小学校へ行くといつも先生も児童も笑顔で迎えてくれます。今日は、児童たちの学校生活を少し紹介したいと思います。
朝の楽しみ
まずは、朝から皆で学校の清掃をしていました。教室やトイレなどをきれいに掃除した後は、児童たちがお皿を持って校舎裏へダッシュ!何かと思い、私も一緒に走ってついていってみると、校舎裏で先生たちがお米を炊き、スープを作って待っていました。児童たちは持ってきたお皿に少しずつご飯を分け、校舎裏で仲良く座ってご飯を食べていました。
NGOフォーラムとは
10月8日に、NGOフォーラムが開催されました。NGOフォーラムは、シェムリアップ州チークラエン郡で活動するNGOが協力して地域にアプローチすることを目的として設立され、郡内で活動しているNGOが四半期に一度集まって情報交換をしています。JVCは2007年よりシェムリアップ州チークラエン郡コンポンクデイで活動しているので、現在、NGOフォーラムの一員となっています。
環境について学ぶ機会を
環境教育分野担当のスタッフは、小学校の生徒、教員、教育委員会および近隣住民に対して、環境に関する研修を年に数回行っています。ゴミ管理や植物観察、堆肥作りの研修など、これまでも様々なテーマで研修を行ってきました。今週は、教育委員会のメンバーと近隣に住む方々を交えて、「エコロジーとその問題点」についての研修を行いました。
ルビーア小学校にて、教育委員会と近隣住民の方々への研修を行った日のこと。研修が終わり、小学校の遊具や植物などを見ていたとき、環境分野スタッフのソテットが、大きな木につけられていた立て看板を指して、「これ読める?」と私に聞いてきました。そして、「これは、『たくさん行動して、たくさん失敗する』という意味だよ。」と教えてくれました。
まさにJVCが会報誌のタイトルとしても使っている「Trial&Error / 試行錯誤」です!カンボジア語で表す「Trial&Error」を知ることができて、また、私たちが関わりを持っている小学校でこの言葉を見つけることができて、とても嬉しく思いました。
2,3ヶ月に一度の時間
10月6~9日に、東京事務所カンボジア事業担当の山崎が、JVCの活動地であるシェムリアップ州のコンポンクデイにある現地事務所を訪れました。山崎の出張は2~3ヶ月に一度、一週間程度なので、カンボジア人スタッフは山崎が来る一週間ほど前から「ボーン・マサル(山崎)は何曜日に来るの?」(ボーンとは、カンボジア語で年上の人に親しみをもって使う敬称)と山崎の出張を楽しみにしていました。
短い時間を有意義に
今回の出張期間は一週間弱しかなかったので、時間を大切にすべく、毎日朝から夕方までカンボジア人スタッフとミーティングを持ちました。スタッフは、農業分野担当と環境教育分野担当とに分かれているのですが、今回は、特に農業分野担当のスタッフとのミーティングを多く行いました。計画通りにプロジェクトを進めていくことに様々な困難がある中で、スタッフの意識改善から農業技術、今後の計画のことまで様々なことを話し合いました。
こんにちは。9月末からカンボジア現地インターンとして活動を始めました、石山麻美です。これから、カンボジア現地ブログを通して、JVCカンボジアの活動等を適宜ご紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
教員を対象としたスタディーツアーへ
さて、早速ですが、9月30日~10月1日にかけて1泊2日で行われた、環境教育を行っている小学校の教員を対象としたスタディーツアーに参加しました。JVCが活動地としているコンポンクダイにある小学校6校の教員約30名と、JVCスタッフ6名(インターン生の私を含む)が参加し、シェムリアップ州内の薬草園や農業試験場、森林保護地域などを見学しました。
このスタディーツアーは、以下のことを主な目的として実施しました。
- 薬草園とは何かということ、またその作り方について学ぶこと
- 森林の役割や大切さを学ぶこと
- 自然農薬や堆肥を作る技術を学ぶこと
- 様々な見学先で得た知識を自分たちの小学校に生かす方法を考えること
「カンボジアの現実をこの目で確かめたい。」
そんな思いでカンボジアに来て半年が過ぎ、いよいよインターンとしての期間を終える日を迎えることとなりました。
急速な経済発展を遂げる首都プノンペンでこの国の勢いを、一大観光地と化したシェムリアップで世界中から集う人々の賑わいを、カンボジアの秘境とまで言われるラタナキリで自然の壮大さを。そして活動地コンポンクダイで和なカンボジアの村での生活を。この半年、カンボジアの様々な場所で異なる景色、異なる雰囲気を見て感じてきました。
先週は、これからのプロジェクトに向けて新たにJVCが支援の対象とする農家を選ぶために、現在活動を行っている6村で農民に対する説明会を行いました。
私たちが普段村で行っている活動についての詳細な説明をし、そのあとでJVCの活動に協力してくれる農家を募りました。
こうした説明会のようなものを村で行う際にはいつだって困難がつきものです。子連れのお母さん方が多い村では赤ちゃんが泣いたり騒いだり走り回ったりで、お母さんは話も聞かなきゃいけない、子どもも落ち着かせなきゃいけないで大忙し。
手持無沙汰なことの多い私は、たまに子守を任されることも。それでもなかには真剣に話を聞く子どもも稀にいたりするのも面白いところです。その他にも近所の酔っ払いが騒ぎ立ててくることもありました。
ファシリテーターを務めるスタッフは気にするそぶりも見せずに話を続け、別のスタッフは酔っ払いを落ち着かせようと説得するなどして、それぞれの立場で協力して対応していました。