JVCのポリシー
中期方針(2010年~2014年)
JVCは、ここ5年間の中期方針を以下のように設定しています。
JVCの中期方針 (2010~2014)
JVCは、紛争、災害、そして構造的な貧困、差別の中で困難な状況にいる人々が、安心して暮らせる平和な社会を実現するために、
- 人々の生命と尊厳を維持するための支援活動を行うと共に、それを通して、公正で平和的な、武力によらない紛争解決・平和構築を目指す。
- また、グローバル化によって資源の収奪や格差、差別が拡大する中で、自ら困難を克服し、より良い地域内のつながりの回復と環境に配慮した地域循環のある暮らしや生き方をともにつくる。
- それぞれの地域で社会を変えていこうとする人々が出会い、つながり学び合う場をつくり、新たな実践が生まれるように支える。
- 各活動が持つ社会変革のメッセージを効果的に伝えることに注力する。
この中期方針について
今回の中期方針が設定された2010年、事務局長の清水がJVC会報誌に以下のように書いています。
今年四月、すべての現場のスタッフと東京事務所のスタッフが一同に会し、向こう五年の活動方針について話し合う場を持った。
JVCには長期目標、すなわちJVCが考える、あるべき社会のビジョンとそこに向かうための大きな指針がある。それはJVCのような組織を必要としない社会のイメージでもある。そこに行き着くまでにはまだ多くの山を越えなければならない。最終的にいくつの山を越えるかはわからないが、少なくとも、歩みを前に進める上で活動が漫然とならないよう、時代・情勢に沿った具体的な活動方針を併せ持つ必要があるというのが策定の動機だ。また現場においては、日々目の前に飛び込んでくる問題に振り回されているうちに、そこで活動する本来の意味を見失いがちだ。そうした中では、皆で活動の方向性を定期的に議論するプロセスも重要である。
JVCは今年で設立三十年になるが、特に最近の十年は経済のグローバル化が進む中で益々拡大する貧富の格差や、二〇〇一年九月十一日の事件を境に始まった「対テロ戦争」に象徴される果てしない暴力の連鎖に対して、NGOとして何をすべきかが問われている。今回の中期方針には、これらの問題に対して、たとえ規模は小さくとも実効性やメッセージ性のある活動をしていこうという意志が込められている。
これから二〇一五年までの五年で、この方針に沿った活動がどの程度の成果を上げることができるか、毎年毎年振り返っていきたい。