6月12日、大浦地区協議会の総会にあわせて、防災集団移転のアドバイザー派遣を実施しました。総会には、住民約25名が参加しました。
総会でははじめに、緑地帯の利用方法について協議が行われました。高台移転団地内には宅地周辺に緑地帯が整備されており、住民の管理の下でそれを利用できることになっています。住民が勝手に緑地帯を利用した場合、トラブルの生じる可能性があるため、ここでは利用方法に関するルールの検討が行われました。
まず、緑地帯全体を各世帯にどのように割り当てるかに関して、区割り案が図面で提示されました。その上で、ルールの素案として、「緑地帯には幅2mの緑道(遊歩道)を設ける」、「緑地帯は駐車場として使用せず、花壇とする」「緑地帯には物置などの工作物を設置せず、各自美化に努める」など8項目が示されました。住民からは「草刈りなどを個人に任せるとばらつきが出るので、皆で一斉にやった方がよい」「全て同じ種類の花を植えて皆で管理するのはどうか?」といった意見が出されました。その他にも、緑地帯への植樹の提案などがなされ、次回の協議会で引き続き検討を行うことになりました。
総会ではまた、アドバイザーから、他の高台移転団地における「まちづくり活用ゾーン」の事例が紹介されました。大浦、小々汐、梶ヶ浦地区の高台移転団地では、それぞれ1m~2mの「まちづくり活用ゾーン」が設けられ、植栽などを施すことによってまちの雰囲気を作り出すことが申し合わされています。先行して完成した梶ヶ浦地区の高台移転団地では、住民がこの「まちづくり活用ゾーン」に思い思いに木や花を植えています。アドバイザーからは、「各々の家の前に植物が並んでくると、まちが華やかになります。大浦でも梶ヶ浦の様に、楽しみながら植栽などを進めてほしいと思います」とのアドバイスがありました。
大浦地区の高台移転団地ではこの間、18戸の災害公営住宅の建設が進められてきましたが、4月末にこれらが無事完成し、入居者への引き渡しが順次行われました。また、個々の世帯の住宅再建も進んでおり、住民は徐々に高台移転団地での新たな生活を始めています。住民が揃って高台移転の完了を祝う日まで、JVCはアドバイザーとともにサポートを継続していきます。