12月15日、防災集団移転のアドバイザー派遣を実施しました。
今回は、大浦(おおうら)・小々汐(こごしお)・梶ヶ浦(かじがうら)の各地区でまちづくりルールに関する協議を行うとともに、第2回目となる「四ヶ浜(しかはま)の家づくり勉強会」を開催しました(第1回目の様子はこちらの記事)。
まず、地区ごとのまちづくりルールに関する話し合いでは、アドバイザーから最終的な素案が提示され、それをもとに検討が進められました。大浦地区では、この間の協議内容を踏まえながら、例えば以下の様な内容のルール案が示されました。「宅地北側については、すべての区画で隣地境界線(または道路境界線)から『1.5m』以内を『北側セットバックゾーン』とし、建築物は壁面(の中心線)がはみ出さぬよう計画、建設すること」。
このルールをうまくイメージできるように、ロープを使って実際の幅を確認する作業を行いました。その上で、アドバイザーからは「給湯器・配管などを設置するためには、少なくとも1mは必要になります。浄化槽の設置や横を通り抜けることを考えると、1.5mが妥当かと思います」との説明が加えられました。
その他、「まちづくり活用ゾーン」や「プライバシー確保ゾーン」の設定など、合計六つのルールの内容が確認され、協議の結果住民間で合意に至りました。また、内容は地区によって異なりますが、小々汐地区、梶ヶ浦地区についてもそれぞれまちづくりルールに対する住民の合意を得ました。
各地区の話し合いに続いて、三地区合同の「四ヶ浜の家づくり勉強会」を開催しました。はじめに、金融機関による融資に関する説明会を行いました。ここでは特に、住宅金融支援機構の「災害復興住宅融資」のメリット・デメリットが解説されました。
代わってアドバイザーからは、住宅のモデルタイプが示されました。「20坪平屋」、「32坪総2階建」、「45坪総2階建」、「26坪大屋根」、「45坪中庭つき」のそれぞれのタイプについて、概算コストが示されるとともに、模型を使った説明が行われました。説明を受けた住民からは、「屋根の材質は?」「玄関の広さは?」といった質問や「屋根が大きい分、ソーラーパネルをつけるのにいいね」「平屋を二階の高さまで持ち上げて、一階部分を倉庫やガレージにできるといいな」といった意見が出されました。
約半年間にわたる検討を経て、各地区でまちづくりルールの骨子が固まりました。今後は、植栽樹種の統一や電灯・屋号付きの門柱などに関する検討を進めていくことになります。一方、家づくりについては、共同建設に向けてその内容を詰めていく段階に入っています。次回の勉強会では、今回住民から出された意見を参考にしながら、再度アドバイザーによって住宅のモデルタイプの提案が行われる予定です。