「浦島地区(※)のこれからのあり方を考えていく必要があるのではないか」
JVCが活動する鹿折地区四ヶ浜において、新たなまちづくりを考える「浦島地区振興会」が立ち上がりました。
震災以前から少子高齢化の影響に悩まされてきた浦島地区では、震災により、地域住民が離散したことで、旧浦島小学校の閉校や集落の自治機能の低下など、様々な問題が表面化しました。加えて、大島架橋事業や三陸自動車道の整備などの大型公共事業が計画されている同地区では、これらの事業により、交通面での利便性が向上し、訪問者の増加が見込まれる一方で、自然環境などの地域資源が影響を受ける可能性があります。
このような状況の下、地域の豊かな自然環境や風土を守りつつ、住みやすく活気のあるまちづくりを行っていくことが当振興会の主たる目的です。
JVCは、昨年度、当振興会の構想が持ち上がった当初から設立の準備に携わり、当振興会のサポート役として、住民の主体的な取り組みを支援してきました。
昨年度をもって閉校を迎えた旧浦島小学校施設の活用方法を検討することも当振興会の重要な活動のひとつに位置づけられています。JVCは、今後、住民とともに当校の施設利用について議論し、勉強会や先行事例の視察などを通じて、地域にあった施設の活用方法を模索していきます。
また、同地区には、防災集団移転促進事業の制度を活用し、地元回帰を目指す住民がおり、今後、当振興会は、集落の再生と住民の親睦の増進を図るため、コミュニティの再構築にも取り組んでいく必要があります。さらに、養殖業の活性化や地域資源を活用した取り組み、地域の伝統文化・風習の伝承も当振興会の活動の中で取り組んでいく重要なテーマとなっています。
JVCは、地域住民が誇りと活気のある暮らしを営むことが出来るよう、これからも浦島地区振興会の取り組みを支援していきます。
(※)浦島地区は、四ヶ浜地域の別名。四ヶ浜地域は、旧浦島小学校の学区と一致していたため、浦島地区と呼ばれています。