\n"; ?> JVC - 三種類の農民 - タイの農村で学ぶ日々

三種類の農民

11期インターン 宮田 敬子
2009年3月 4日 更新

1月20日から24日までの4泊5日、グリーンネットの生産者会員であるピー・シーソムヤーさん(50歳)と奥さんのスバン・シーソムヤーさん(52歳)のお宅にホームステイをしました。

ホームステイ先のソーソムヤーさん夫妻ホームステイ先のソーソムヤーさん夫妻

ピーさんはグリーンネットの生産者会員になって6年目です。最初、ピーさんが有機農業の研修で化学肥料を使用せずに米作りをすることにスバンさんは反対しました。化学肥料を使わずに、もしも米の収量が減少してしまったら一年の重要な現金収入に大打撃を与えかねないという不安があったからです。

夫婦で話し合い、まずは2枚の田んぼを有機肥料に変えてみました。1,2年目は米の収量は変らず、3年目にして少しだけ有機の方が収量増加になりました。これならやっていけるだろうと確信し、それ以降は完全有機農業に切り替えたそうです。それと同時に果樹、野菜を植え始め、現在では日常使う野菜はほぼ畑に揃っており、市場へ買出しに行くことは月に一回程度だそうです。そんな畑を二人はスーパーマーケットと呼んでいます。

ある日、ピーさんが人には3種類あると話してくれました。
1.コンタムサマイ...町で仕事をしており、お金を使うことによって生活している人
2.コンラムサマイ...農業で稼いでおり、稼いだお金で生活している人
3.コンラーサマイ...自給自足のような生活をしており、お金を使う必要のない農民

ピーさんたち自身はコンラムサマイだそうです。目指したいのはコンラーサマイだけれどやっぱり欲しいものは買いたいという欲は捨てられないそうです。車も欲しいし、家も改築してきれいにしたい。このような欲望は誰にだってあります。
それでも、彼らは私が今まで見たタイの農家の中では特に支出を減らすことに熱心な農家であると感じました。肉を極力食べず、自分たちの池で養殖している魚を食べることにしています。毎日魚料理が続くので、娘からは顔が魚みたいだと言われているそうです・・・。また、洗剤も自分たちで作っています。材料費が100バーツ程度で大ペットボトル3,4本分の量を作ることが出来るのでかなりの節約になっているそうです。そんな彼らの次の目標は石鹸も自分たちでつくることです。市場で買ってくる石鹸は質が悪い上、1個を2,3週間で使い切ってしまうため、石鹸が作れれば支出が更に抑えられると期待されます。

そんな熱心なピーさん、スバンさん夫婦ですが、あるときポツリと言いました。「月給があってお金に困らず、食べるものは買う。また、私たちが作った有機米を買っていく人たちが時にうらやましくてしょうがなくなる。有機農業を始めて今のような生活が出来るようになったけれど、重労働だし大変。食べ物を買うだけの人たちと私たち、本当のところどっちが幸せなのかしら」

誰だって楽な生活を送りたいと思っています。有機農業をすれば幸せな生活を送れるというのは農業をしたことのない私の勝手な幻想なのでしょうか。


第11期インターン(2008年度) の記事一覧:こちらもぜひお読みください

更新日タイトル
2008年6月19日 更新贅沢な休日
2008年6月 5日 更新がんばれ、インターン生!
2008年6月 5日 更新タイでの研修を支えてくれる人たち
2008年6月 5日 更新タイの農村に生きる知恵と技
2008年6月 5日 更新イサーンのゴム植林ドリーム
2008年5月29日 更新バナナと鍬(クワ)
2008年5月29日 更新笑っていれば作業もつらくない!?
2008年5月29日 更新初日記です。
2008年5月29日 更新インターン 金森史明の自己紹介
2008年5月29日 更新インターン 宮田敬子の自己紹介