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現地ブログ from 南アフリカ

南アフリカ通信

南アフリカ事業担当渡辺が、現地での活動の様子をお伝えします。

【家庭菜園研修】
家庭菜園研修 フローレンスさん

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2014年1月 6日 更新
緑いっぱいのフローレンスさんの畑緑いっぱいのフローレンスさんの畑

前回「ただ一人有機堆肥を作っている」と報告したフローレンスさんの畑は緑があふれてとってもきれいです。家に水源(井戸)があるというアドバンテージはあるものの、マルチ、混作、有機堆肥、等高線に沿って植える畑のデザイン、畝の作り方...などなど学んだことがほぼ全て、完璧に適用されていて実に見事な畑です。

私たちも日々の食事のために野菜がほしいとき、ちょうどボドウェ村にいられれば、フローレンスさんから買うことがしばしばあります。しかし...フローレンスさんにいろいろといただいてしまうことのほうがはるかに多いのが実際のところです。

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【家庭菜園研修】
家庭菜園研修~有機堆肥と液肥のその後~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月17日 更新

さて、前々々回お伝えしました有機堆肥と液肥のその後です。前回前々回の記事内でお伝えしましたトボワニさんとサルミナさんはいずれもモニタリングの中で有機堆肥はつくっておらず、今も鶏糞を利用していらっしゃることがわかりました。また、先日、駐南ア日本大使館の方が事業地を訪問してくださった際、シャンガナニ・タウンシップの菜園も3ヶ所ほど訪問したのですがいずれも有機堆肥はつくられておらず、ここでは鶏糞や牛糞も使われていません。唯一、このとき訪問した、パートナー団体LMCCの高齢者ケアボランティアのフローレンス(Florence)さんだけがつくっていらっしゃいました。

が~ん・・・。10月の研修時には全員が「今後有機堆肥をつくります!」と宣言していたのに、この状況をどう捉えたらいいのでしょうか。トレーナーのアベルとフィリップと話し合いました。

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葬儀の日の雨

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2013年12月11日 更新
マンデラ元大統領の記事が並ぶ、新聞各紙マンデラ元大統領の記事が並ぶ、新聞各紙

アフリカでは、葬儀の日に雨が降るのは、神が死者を天国に迎えに来た、と考えるそうです。

昨日、ネルソン・マンデラ氏のメモリアル・サービス、追悼式典が2010年ワールドカップのメインスタジアムとなったソウェトのFNBスタジアムで行われました。式典がはじまる予定の午前11時には、ジョバーグは土砂降り。この夏の時期、天候が不安定とはいえジョバーグでは夕立が多く、午前中に大雨となるのは珍しいことです。マディバ(マンデラ氏の愛称)を迎えに来た雨の中、スタジアムは朝7時のニュースが流れたころから、南アフリカの旗を身にまとった人びとで賑わっていました。

スタジアムに集まる人を見て印象的だったのが、多くが若い人たちだったことです。南アフリカは来年で民主化20周年を迎えます。マンデラさんが投獄されていた27年間を含めアパルトヘイト政権と闘った年数のほうが民主化後の期間より圧倒的に長いのに、人びとにとってマンデラさんはあくまで も新生南アフリカの象徴であり、辛い闘いや過去への憎しみを背負った人ではないのです。民主化後の記憶しかないであろう若者がマンデラさんをとても近い存在として親っているのを見ると、過去を許し、和解、新しい国創りにチカラを入れ、常に前を向いて進んできたマンデラさんの残した軌跡が南アフリカの人びとの心に刻まれていることが鮮明に見えてきました。

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【家庭菜園研修】
家庭菜園研修 ~雨の中のモニタリングその2~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月11日 更新
ボドウェの村の中の様子。写真中央あたりには家の敷地の外の土を耕している様子が。もうすぐここにもメイズが植えられます。非常に熱心なボドウェ村の人たち。ボドウェの村の中の様子。写真中央あたりには家の敷地の外の土を耕している様子が。もうすぐここにもメイズが植えられます。非常に熱心なボドウェ村の人たち。

家庭菜園研修モニタリングの続きです。ボドウェ村で訪問した二人目はサルミナ(Salminah)さんという女性です。彼女は山の上のほうに広~いメイズ畑を持っていて、菜園は家のまわりで点在させて、少しずつつくっています。南アはアパルトヘイト下において黒人社会で営まれてきた小規模な牧畜・農業が破壊され、農村といえども農業で身を立てている方は滅多にお目にかかりません。しかし、ここベンベ郡の私たちの活動地においては、いくつかの村ではきちんとメイズ用の大きな畑を持っていますし、そうでなくとも雨季には庭先のスペースに当たり前のようにメイズを植えています。もともと菜園をつくっている方も割りといらっしゃいます。その中でもここボドウェ村はその傾向が特に強い村です。

サルミナさんの畑。せまい範囲にいろいろ植わっています。サルミナさんの畑。せまい範囲にいろいろ植わっています。

だけどサルミナさん「年も取ってきてさすがに疲れてきたわ」とおっしゃっていたので、4月に研修を受けてからは「一箇所で狭い範囲でも学んだことをきちんと適応していると食べるのにはじゅうぶんな野菜が採れるよ」というトレーナーのアドバイスを証明すべく、一箇所だけ新たな菜園スペースをつくりました。その結果、写真のとおり狭い範囲なのですが、トマト、ビートルート、たまねぎ、かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、メイズなどなど様々な種類のものがぎっしりと元気よく植わっています。トレーナーのアベルからは
「この菜園には自分から言うことは何もないよ。すばらしい。あえて言えば、マルチをするもっといいのだけど・・・。これでクリスマスの食べものにも困らないね!」
と太鼓判を押されていました。

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【家庭菜園研修】
家庭菜園研修 ~雨の中のモニタリングその1~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月11日 更新
ドボワニさんの畑。ビートルートやほうれん草が元気になっています。でも確かに影がない。斜面に沿って植えられている様子もわかりますか?ドボワニさんの畑。ビートルートやほうれん草が元気になっています。でも確かに影がない。斜面に沿って植えられている様子もわかりますか?

今日(11月28)日、家庭菜園研修トレーナーのアベル、フィリップとJVCスタッフのドゥドゥ、モーゼスとともにボドウェ村で研修後の菜園の様子を確認すべくモニタリングを行いました。行いました、と言っても途中で雨が強く降ってきてしまい結局2軒しかまわれませんでしたが・・・。

最初はトボワニ(Tobhowani)さん。20代後半の若者です。研修にはパートナー団体LMCCのボランティアとしてではなく、村の代表として参加してくれました。もともと雨季には家のまわりの広い敷地にメイズ(とうもろこし)を植えていて、菜園も少し作っていたことがあるという経験者です。ビートルート(赤カブのようなもの)やほうれん草、たまねぎなどが元気よく育っていて、マルチ(枯れ草で土を覆って土中の水分の蒸発を防ぎます)もきちんとできています。トレーナーのアベルからトボワニさんには、こんなアドバイスがされていました。

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追悼につつまれる、南アフリカ

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2013年12月10日 更新

南アフリカ全体が、追悼の悲しみと、今日という日を自由に生きることができる感謝に包まれています。

ネルソン・マンデラ氏が亡くなってから数日が過ぎました。

マンデラ氏ゆかりの場所、ソウェトの家、ジョバーグの自宅、故郷のクヌなどには、白人、黒人問わず多くの人びとが訪れています。ひっそりと献花 を・・なんてことはなく、歌い、踊り、目は悲しげなものの声をあげ、マンデラ氏の人生を祝っています。

街角にはANC(政権与党)のロゴの入った追悼Tシャツを売る人。テレビでは、マンデラ氏追悼のチャンネル「Madiba(マディバ)」が現れ、 終日彼の功績を称える番組が放映され、ラジオから流れる追悼のための特別国会では、各政党が、マンデラ氏の意思を継いでと、彼が残した言葉を繰り 返し叫んでいます。今日のメモリアル・サービスに向けて各国から多くの要人が到着し、ジョバーグ内はどこも渋滞。いつもならイライラするところ、その理由がわかっているのか静かに車の中で待つ人の姿が。クリスマスを目前として予定されていたさまざまなイベントはキャンセルになり、国全体にいつもと違う空気の流れています。

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【家庭菜園研修】
家庭菜園研修~有機堆肥と液肥のつくり方~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月10日 更新

10月8、9日、私たちが活動する9村のうちボドウェ村とシャンガナニ・タウンシップ(※注)で21名を対象に有機堆肥と液肥のつくり方に関する研修を行いました。いずれも親がいないなど特別なケアが必要な子どもたちが集まるドロップ・イン・センターの敷地で行いました。

有機堆肥の作り方。これくらいの大きさで作ります。有機堆肥の作り方。これくらいの大きさで作ります。
まずは彼は、枯れ草を置いて・・・まずは彼は、枯れ草を置いて・・・
その上にまだ青い葉っぱを乗せて牛糞をかぶせます。その上にまだ青い葉っぱを乗せて牛糞をかぶせます。
これを二回繰り返して・・・これを二回繰り返して・・・

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救急法研修~村の人たちの役に立ちたい!~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月10日 更新
人工呼吸の方法。まずは講師がお手本を見せます。人工呼吸の方法。まずは講師がお手本を見せます。

10月22~24日の3日間、在宅介護ボランティア41名を対象に救急法の研修を行いました。JVCの活動は在宅介護ボランティアの活動強化などを通じた「HIV/エイズ陽性者支援事業」となっています。ボランティアたちはHIV陽性者に対してはARVの服薬をサポートしたり、潜在的な感染者への予防啓発などを行っていますが、日常的にはHIV感染の有無の分け隔てなく村の中の患者さん宅を訪問してケアを提供しています。村の中で信頼を得るためには患者のケアに必要なさまざまな知識を得ておくことが必要ですが、ボランティアたちは医療的なバックグラウンドをもたない、村の、普通の「おかーちゃん」たちです。にもかかわらず緊急事態が起きたときには真夜中であれ村のチーフ(首長)に呼ばれてサポートをお願いされることもあります。このため、こうした状況にも対応できるように最低限の知識を得ておきたいとボランティアたちからリクエストがあがっており、私たちもそれは必要だろうということで今回の研修にいたりました。

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ネルソン・マンデラ逝去

南アフリカHIV/エイズプロジェクトマネージャー 冨田 沓子
2013年12月 6日 更新

12月5日現地時間の夕方、元大統領ネルソン・マンデラ氏が亡くなったと発表されました。

ここ数ヵ月は、生命維持装置を着用し自宅で療養。時折、ズマ大統領や元夫人のウィニー・マンデラさんなどから、マンデラ氏の容体が発表され、安定していると言われていたので、突然の死に驚く一方、長引く闘病生活を思うと、ようやく安らかに眠りにつかれたと、安堵の気持ちもあります。ご冥福をお祈りします。

死去のニュースを聞き、マンデラ氏自宅前に集まる人びと死去のニュースを聞き、マンデラ氏自宅前に集まる人びと

マンデラ氏のジョハネスバーグの自宅前は、死去の発表直後から多くの人が集い、夜中にも関わらず、数百人の一般人、報道陣が集まり、キャンドルを灯すもの、国家を歌うもの、踊り歌うもの、真夜中であるにも関わらず、白人、黒人問わず多くの人であふれていました。

現地の人に聞くと、父親を失ったようと語る人が多く、偉大な活動家、政治家のイメージではなく、その優しい笑顔がいつまでもみんなの記憶に残るのだろうと思うと、彼が南アフリカ人にとってアパルトヘイト運動下、そして終焉後も精神的支柱だったことがうかがわれます。

来年の総選挙、アパルトヘイト終焉20周年を目前にし、彼の死は今後様々な影響を与えることになると思います。今後彼の名前を使うのではなく、彼の目指した平和と自由の意味をどう問い続けていくことができるか、これからが南アフリカ試練のときなのかもしれません。

「メモリーボックス」づくりその2
~意外な過去?!~

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2013年12月 5日 更新

研修のなかでメモリーボックスづくりの大切さについて身をもって語ってくれたボランティアたち。しかしそんなマジメな内容ばかりで終わらないのがユーモアセンス抜群の南アフリカの人たちで、研修はいつも笑いにあふれています。今回はこんなエピソードが共有されました。

「昔私たちのおばあちゃんの時代には銀行なんてものは使ってなくてお金は缶に入れて庭に埋めていたの。だけど誰もそのありかを聞いていなかったからおばあちゃん亡き今、そのお金がどこに行ったのかもう誰もわからないわ」 「うちもそう!おばあちゃんが絨毯の下に隠していたお金がねずみに食べられちゃったわ~」

これにはみんな大爆笑。そして中にはこんな人も。

子どもたちにまずは自分のことを伝えましょう。子どもたちにまずは自分のことを伝えましょう。

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