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現地ブログ from パレスチナ

パレスチナ最新情報

パレスチナ駐在員が、ガザ地区の様子や東エルサレムでの活動、暮らしをお届けします。

「よく殺してくれた」と言う少年に出会って

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年10月17日 更新

10月11日、火曜日の夕方。東エルサレムにある自宅を出たところで、中学生くらいのパレスチナ人少年たち3人に声をかけられました。近所の子どもたちです。 そのうちの1人、黒くて大きな目をした、人懐っこそうな少年が私に言いました。
「お姉さん、いつもウチの店に来てるだろ? あの店、いま閉まってるんだ」
「どの店?」
「あの、ロックフェラー公園の前のスーパーだよ」

確かにそれは私の行きつけの、夜遅くまで開いている便利なお店です。店長も店番の青年も優しくて、よくお世話になっています。聞いてみれば、お店は「シャヒード(殉教者)」の追悼のために喪に服しているとのことでした。

「アルアクサーの獅子・ミスバーハ・アブー・スベイフの殉教のため閉店」と書かれた、スーパーの張り紙。「アルアクサーの獅子・ミスバーハ・アブー・スベイフの殉教のため閉店」と書かれた、スーパーの張り紙。

「シャヒード」は宗教的な闘いに身を投じて命を落としたムスリムのことですが、パレスチナにおいては、主に占領者イスラエルとの闘いで命を落としたムスリムを意味します。そして10月9日の昼間、私の家から徒歩10分くらいのところで、パレスチナ人による銃の乱射事件がありました。この事件でイスラエル人が2人死亡、5人負傷。犯人は39歳男性で、その場で射殺されています。この犯人もまた、パレスチナ人にとっては「シャヒード」なのでした。

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「ペレスの弔問になんか、行くべきじゃなかったのに」

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年10月 3日 更新

「アッバース大統領には本当に怒っているんだ。昨日、ペレスの弔問に行ったことに。」
汗がにじむような秋晴れの土曜日、ヨルダン川西岸地区のある村を訪ねた時のこと。お邪魔した家庭で食卓を囲む私たちを前に、パレスチナ人のお父さんが怒りを露にして話し始めました。

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同団体ウェブサイトより同団体ウェブサイトより

お待たせしました。イスラエルNGOの紹介、第四弾です。

■団体の概要

PHR-Israel (Physicians for Human Rights-Israel)は、"Rights to Health"が皆に平等に保証される、より公正で包括的な社会を促進するために尽力するNGO・NPOです。
PHR-Israelは、1988年の第一次インティファーダ開始頃、イスラエル人医師のDr.Ruchama Martonが主導し、イスラエル人医師とパレスチナ人医師が結束して設立されました。同団体の活動内容は大きく二つに分かれています。一つ目は人道的援助や草の根の医療提供などの直接的なサービスの提供、二つ目は長期的視野で政治面での変化を促す活動です。

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長らくお待たせしました、イスラエルのパレスチナ支援NGO紹介の第三弾です。

団体ウェブサイトより団体ウェブサイトより

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ガザのトンネル
‐イブラヒムの死について

パレスチナ現地代表 金子 由佳
2016年8月16日 更新

8月9日、ガザ市シュジャイヤで掘られていたトンネルが崩壊して、作業に携わっていた8人が怪我をしたというニュースが流れました。また13日には同じように作業に携わっていた1人がトンネル内で感電死したというニュース(リンクはこちら)がありました。こうしたトンネル崩壊や掘削による事故はガザでは度々起こり、封鎖以降関連の事故で亡くなった人は、2014年までに400人に上ると言われています。

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「ISはムスリムじゃない、マフィアだよ」

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年8月 4日 更新

「ダーイシュ(IS)は断じてイスラーム教徒じゃない。彼らはマフィアだよ」
パレスチナに滞在しているこの1ヶ月半で、イスラーム教徒たちから何度この言葉を聞いたか、私ははっきりと思い出せません。お土産屋のお兄さん、カフェのオーナー、敬虔なムスリムのおじちゃん、NGO職員.........。そして今日も、ガザで同じ言葉を聞いたのでした。

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燃えさしのタバコで思い出した、東エルサレムの子どもの現実のこと

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年7月25日 更新

こんにちは、エルサレム事務所の並木です。

先日、エルサレムの東側(パレスチナ側)にある事務所を出て歩いていたら、私の身体の右横を少年がかすめていきました。思わず「わっ?!」と声を上げてしまいましたが、振り返った彼の手には、私が持っていたはずのゴミ袋3つ。小学校高学年か中学に上がったばかり程に見える彼は、「これ、ゴミでしょ? 捨てておいてあげるよ」と言って、二度と振り返らずにどんどん歩き出し、私は反対にぽかんとして立ち止まってしまいました。

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5年後のイスラエル

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年7月 7日 更新

(※この記事はラマダン終了前に書かれた記事です。)

こんにちは、エルサレム駐在中の並木です。こちらはラマダーン終了まであと少し。日中は水も飲まない断食で辛そうなムスリムの人々も、夜は家族や友人で招待しあって、一緒に断食明けの食事を楽しむ「イフタール」でうきうきと過ごしています。
 私も、10年来の友人のお家に招待をいただいて、仕事のあとに彼女が住む街へ向かいました。エルサレムから1時間半、100kmを超える長距離バスの旅です。

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パレスチナのコンテンポラリー・ダンス

パレスチナ現地調整員 並木 麻衣
2016年7月 4日 更新

こんにちは! 6月からエルサレムに駐在している並木です。

季節は夏、すでに日中は外を歩くのが辛い日差しの強さですが、パレスチナっ子たちによれば、これからどんどん暑さが増していくのだそうです...。しかも、季節はラマダーン(イスラームの断食月)。学校は夏休みを迎えていて、学生たちは皆、親元に帰省しています。

ラマダーンと夏休みのため、私が主に担当する東エルサレムの活動も、少しペースがスローダウンしています。その代わり、街はラマダーンのお祭りで夜中まで大賑わい! たくさんの催し物があり、私もお誘いを受けて参加してみました。

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(Search for Common Groundウェブサイトより)

お待たせしました。イスラエルNGOの紹介、第二弾です。

Search for Common Groundは、1982年に米ソ対立の緩和を目的に米国で設立された団体です。世界53ヵ所に事務所を持ち、アジア、アフリカ、中東、東ヨーロッパで活動を展開しており、紛争解決の分野では世界最大のNPO/NGOです。

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