2月から始まった開墾作業も終盤戦。3月下旬、雪が残る中、刈込んだ笹の根っこを取り除く作業を始めました。まず重機で土を掘り起こし、手作業で根っこを取り除いていきます。(重機は土地の保有者の方が手配してくださり、操縦方法もしっかり手ほどき頂きました。)手間のかかる作業でしたが根っこを除かないとトラクターで耕作できません。仮設住宅の住民の方々を誘い出し、作業に加わってもらい何とかネギ苗とじゃがいもを植える場所を確保しました。
4月9日、ようやくトラクターを使って耕作するところまで辿り着きました。石灰、肥料を撒き、トラクターで数回耕します。(トラクターも土地の保有者の方が手配してくれました。)土が柔らかくなり、みるみる内に畑らしくなってきました。作業を行ってくれた住民の方々も最初は本当に畑になるのか疑心暗鬼でしたが、畑づくりが現実のものとなり「本当に畑になったわよ」と少しほっとした様子でした。
畑づくりができる環境になり、さっそく住民の方から頂いたネギ苗を植えました。住民のお母さん方は慣れた手つきで鍬を操り、せっせと溝を掘っていきます。そこに5cm程度の間隔で苗を並べ、土をかけていきます。さすが長年農業をやってきたベテランの方々、あっという間に苗植えが終わってしまいました。秋の収穫に向けて立派な長ネギに育ってほしいものです。
4月11日には、じゃがいもの種植えを行いました。朝10時頃畑に行くと、なんと既に作業は完了していました。「あんたが早く来ないから、もう植えちゃったわよ」と、住民のお母さんたち。住民の方々が積極的に作業に加わってくれることは喜ばしいことです。
後日、仮設住宅の住民の方々と「どんな野菜を植えるか」について話し合う場を持ちました。経験豊富なお母さんたちからは植える野菜の話以外にも「とうもろこしはカモシカに食べられるから、ちゃんとネットを張らないとダメよ」とか「かぼちゃの種余ってるからあげるわ」などいろいろなお話を頂きました。
春らしい暖かい季節を迎えた気仙沼。冬の間、家に閉じこもりがちだった仮設住宅の住民が農作業を通して体を動かし、気分転換し、住民同士の交流が促進されるようJVCは畑づくりを通した支援を行っていきます。