続報の掲載が遅くなり申し訳ありません。前回の報告に続き、2010年11月に起きたタイ-ビルマ国境での避難民支援の報告を掲載します。
タイ側に避難してきた50歳の女性が11月の武力衝突の様子を教えてくれました。
「私はビルマのパヤギ村から避難してきました。私には30歳になる娘と4ヶ月の孫がいます。私の夫は随分前に亡くなり、娘の夫も娘が妊娠中に重い病にかかって亡くなりました。最初の攻撃があったとき、私たちは村からは出ませんでした。孫もまだ4ヶ月と小さかったので家の中でじっとして事態が収まるのを待とうと思ったのです。しかし、パヤギ村のすぐ近くで衝突が起こって銃声をすぐ近くで聞きました。娘はひどくショックを受けて、恐怖と不安もあるのでしょう、精神的に非常に参ってしまいました。仕方なく、私たちはタイ側に逃れてきました。ここで娘の精神状態が落ち着くよう少し待ちたいと思います。」
JVCは南タイで支援活動を共にしているFEDと一緒にタイ中部のサンクラブリーで緊急支援活動を実施しました。916人の避難民を対象に飲料水、食料、牛乳、乾物食料(インスタントラーメン、魚の缶詰など)、テント用のビニールシート、防寒用の衣服、毛布、寝袋、石けんを配布できました。
2010年12月20日の時点で、私たちがカバーしている避難民のうち1/3が帰還を果たしました。この時点でサンクラブリーを拠点とするNGOに対象者が住む地域などの情報を提供し引継ぎをし、支援活動としては12月末を以って終了としました。その後のモニタリングで1月末の時点ではほぼ9割の避難民の帰還が確認できたことからも、2ヶ月の支援帰還に限局したことは妥当であったと判断しています。今後、3カ月おきにモニタリングを行っていく計画です。
御支援くださった皆様、本当にありがとうございました。