\n"; ?> JVC - 子どもたちに教育を 学用品の支援(完) - 南スーダン日記

子どもたちに教育を 学用品の支援(完)

人道支援/平和構築グループマネージャー(南スーダン緊急支援担当) 今井 高樹
2018年3月 6日 æ›´æ–°

11月~12月に行った現地出張でみた現地の状況や活動の進捗について、何回かに分けてレポートをお届けします。いよいよ出張最終日となります。

今回は滞在13日目と14日目の活動をお伝えします。

13日目:12月5日(火)

  • 学用品・生理用品の配布@キャンプ②

今日はマンガテン避難民キャンプ②で学用品の配布をします。朝8時に行動開始、コニョコニョ市場近くの文房具卸売商でノートなどの学用品を受け取って積み込むと、ミニバンの車内は天井まで埋まりました。

学用品を受け取った姉弟学用品を受け取った姉弟

今日の配布には南スーダン政府から救援・復興委員会の職員2名が立ち会います。キャンプに到着して、配布前に関係者で簡単な打ち合わせをしました。集まったのは、校長のポウチさんと教員2名、キャンプリーダーのガブリエルさん、救援・復興委員会の職員2名、それにJVCの私とクリスティンです。私から、マンガテンでのJVCのこれまでの活動や、今回の配布の趣旨や配布数量、対象児童数について説明しました。

今回の配布の概要は下記の通り。

<学用品の配布>
・対象児童数:500名
・配布内容(児童1名あたり)
ノート5冊/鉛筆3本/ボールペン2本/消しゴム1個/鉛筆削り1個(上級学年は2個)

<高学年の女子生徒を中心に衛生用品の配布>
・対象者:200名
・配布内容(1人あたり):生理用品4パッケージ

私の説明のあと、校長、キャンプリーダー、救援・復興委員会からそれぞれ挨拶をもらいました。
校長は「この学校は、これまでどこからの支援も受けていない。今回が初めてだ」、キャンプリーダーからは、これまでのマンガテンでのJVCの活動(食料支援、生活用品支援)に触れながら、感謝の言葉がありました。

その後、いよいよ配布です。教員事務所を配布場所にして、上級学年から順に、教室内に待機している児童を先生たちが呼んできます。名前を呼ばれると事務所の中に入り、受け取る、という手順です。

学校側が用意した対象児童500人の名簿に対して、名前を呼んでも教室に来ていない子どもが多くいます。学校に顔を出したことはあるが、学用品が買えないなどの理由で実際には通ってこない子どもたちが多くいるようです。ノートを持たずに通学してくる子どもたちに対して、教員は「家族に買ってもらいなさい」と指導しているので、ノートが買えない家庭の子どもたちは来なくなってしまいます。「でも何も言わないと、子どもたちがみんなノートを持たず学校に来るので、教える側は困るんだ」と、ある先生がこぼしていました。そうした子どもたちがノートを手にして毎日学校に通ってくることが、今回の学用品配布の目的です。

1時間半をかけて終了。この日、配布が完了したのは193人でした。残りの300人程度は、学校に通ってくるように呼びかけて、今月中には配布を完了すると校長は言っています。配布が完了したかどうか、をして学用品を受け取った子どもたちが学校に通うようになったかどうか、年が明けてから再訪して確認しなくてはなりません。

配布される学用品配布される学用品

次に、高学年の女子生徒を中心に、女性たちへの生理用品の配布に移ります。名簿に名前はあるが受け取りに来ない対象者がいたために予定数から多少の余りが出ましたが、逆に「名簿に名前はないが受け取りに来て並んでいた」女性たちもいたため、そうした女性たちを優先して残りもすべて配布しました。

小学校も高学年になると英語を話すので、学用品を受け取った女子生徒と少し話してみました。
さっそく、「どうして学校カバンを配布しないの?」と文句を言われます。 「だって、学校カバンは値段が高いじゃない。予算が足りなくてね」と答えると、大笑いされました。
「ノートやペンに比べると、カバンは比較にならないほど値段が高いよね。でもさ、カバンがなくても勉強はできるんじゃない?だけど、ノートがなかったら、どうかな?」と尋ねると、「そうか、ノートがなかったら勉強できないね」と生徒。
「だからノートをたくさん買ってるんだよ」というと、みんな笑顔で「わかった」と言って理解してくれました。なんていい子たちなんだ。

ということで、配布は終了しました。

このときの配布の様子を、報告会用にまとめだ動画があります。こちらもどうぞご覧ください。

14日目:12月6日(水)

本日が活動最終日です。

  • キャンプ①の小学校へ
キャンプ1の子ども達キャンプ1の子ども達

キャンプ①では、300人を対象に学用品を支援する予定です。
学校を運営する援助団体DMIとの話し合いにより、生徒への配布はクリスマス休暇をはさんだ1月に行うことになっています。

前回訪問した11月25日は土曜日で子どもたちがいなかったため、今日は、子どもたちが勉強している教室の様子を見せてもらうことにしました。
教室に入っていくと、生徒は私が手にしているカメラに反応して大騒ぎ。「写してくれ」と言って次々に迫ってきます。そして、誰かが私の髪にさわると、「この髪、ボクらの髪となんか手触りが違うぞ」と言ったらしく、生徒が私の髪をさわりに殺到してきて、もみくちゃに。

生理用品の配布は、今日行います。
教員が作成したリストに従って、高学年(といっても4年生。小学校に行き始める年齢が遅れるので、4年生で12歳程度)の生徒、そしてキャンプ内の女子中学生などを対象に、100名への配布を行います。
配布場所には、対象者リストに入っていない同世代の女性たちも並んでいたので(恐らく学校に通っていない子どもたち)、残っていた生理用品は、彼女たちに配布しました。

学用品の配布は学校が再開する1月15日以降に、JVCとDMIの立会いのもとに教員が実施します。JVCからはクリスティンが参加します。

今回の出張では、キャンプ②で子どもたちが学校に通うための学用品の配布を実施しました。しかし、家庭に安定した収入がなければ、配布された学用品を使い切った後に再び学校に通えなくなってしまいます。そうしたことにならないためにも、キャンプの母親たちへの生計向上支援を実施していきます。

そして、実は活動を次のステップに進めるため、3月1日から南スーダンに入っています。このブログが掲載される時には、既に南スーダンに入っています。
ジュバの様子、私たちの活動についての最新情報を、またこのブログでお届けしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

ぜひこれからの活動を応援してください。ご寄付の方法は下記をご参照下さい。

郵便局から募金する
郵便局口座番号:00190-9-27495
加入者名:JVC東京事務所
※通信欄に「南スーダン」とご記入ください。
クレジットカードで募金する
JVCクレジットカード募金ページからお願いいたします。
※募金先指定で「南スーダン」を選択できます。
※ご利用可能なカードは、VISA/Masterのみとなっております
※寄付金の20%は管理費に充てさせていただきます。

この活動への寄付を受け付けています!

月500円からのマンスリー募金で支援する

今、日本全国で約2,000人の方がマンスリー募金でご協力くださっています。月500円からの支援に、ぜひご参加ください。

郵便局から募金する

郵便局に備え付けの振込用紙をご利用ください。

口座番号: 00190-9-27495
加入者名: JVC東京事務所

※振込用紙の通信欄に、支援したい活動名や国名をお書きください(「カンボジアの支援」など)。
※手数料のご負担をお願いしております。

JVCは認定NPO法人です。ご寄付により控除を受けられます(1万円の募金で3,200円が還付されます)。所得税控除に加え、東京・神奈川の方は住民税の控除も。詳しくはこちらをご覧ください。

遺産/遺贈寄付も受け付けています。詳しくはこちらのページをご覧ください。