\n"; ?> JVC - 2ヶ月ぶり!新ルールで農業研修再開 - カンボジア現地通信

2ヶ月ぶり!新ルールで農業研修再開

カンボジア現地代表 大村 真理子
2020年8月14日 更新

駐在員の大村です。前回に引き続き、最近のカンボジアは空港検疫でのみ新型コロナウィルスの陽性者が確認されており、市中感染は確認されていません。そろそろ各種入国規制も少し緩やかになるとか、ならないとか・・・。私は引き続き、入国規制の動向などを見ながら、一時帰国中の日本から遠隔で業務をおこなっています。

コロナを経ての新ルール

私たちが3月下旬から5月末までの約2ヶ月、研修などの活動を停止していたことは、前回の記事のとおりです。今年は4月のお正月休暇も、帰省ラッシュを避けるために数日前に延期(時期未定)が発表され、その前後には州をまたいだ移動禁止令が急遽発令されたり(これは施行の数時間前に発表された記憶が・・・。スタッフが田舎の別の州に滞在していたので、翌日州を越えて出勤できるかどうか危うかったのですが、諸々頑張った結果、なんとか出勤できました笑)、日本とはまた違ったスピード感で物事が動くさまを目の当たりにしました。このあたり、こういう非常時には、ほぼ独裁国家のような状況がうまく作用するのか・・・と思ったり(カンボジアの政治状況は、JVCもお世話になっているフォト・ジャーナリストの高橋智史さんのHPや写真集をぜひご覧ください)。

去年の首都のお正月。お寺で密!なので延期で正解ですね去年の首都のお正月。お寺で密!なので延期で正解ですね
毎年とっても美しいお正月飾り毎年とっても美しいお正月飾り

そして6月に入り、国や村での規制が緩和されたことを受け、JVCも活動する6村の村長や地区の行政官と相談をして、新ルールを設けて研修活動を再開することにしました。話し合いの結果決めた新ルールは以下です。

  • 1回の研修の定員は5名(以前は20人~30人の規模でした)
  • マスクやクロマー(カンボジアの伝統布)で鼻と口を覆う
  • できる限りのソーシャルディスタンス
  • 消毒用アルコールをJVCが準備

定員については、村長によっては「10人くらい大丈夫じゃない?」という人もいたのですが、やっぱり念には念を入れたい・・・ということで、5名とすることにしました。そして1回に参加できる人が少なくなる分、回数を以前より多めに設定することにしました。

6月・新ルールのもと、迎えた初回の研修は・・・?

そんな新ルールの記念すべき初回の研修は、害虫対策研修。この研修は、唐辛子、レモングラス、ニームの樹皮、タバコの葉などの天然素材を使って、害虫忌避剤をつくる研修です。

材料。色鮮やかできれい~。買わずに手に入りやすいもの、自然由来のもの、がモットーです材料。色鮮やかできれい~。買わずに手に入りやすいもの、自然由来のもの、がモットーです
ソーシャルディスタンス意識!でもこれだと手元の細かいところを伝えきれないので、この後1人1人にマンツーマンで教えたそうです。なにごとも、試行錯誤!ソーシャルディスタンス意識!でもこれだと手元の細かいところを伝えきれないので、この後1人1人にマンツーマンで教えたそうです。なにごとも、試行錯誤!
カンボジアの伝統布・クロマーは日よけにもなるし、こうやってマスクにもなるし、本当に万能ですカンボジアの伝統布・クロマーは日よけにもなるし、こうやってマスクにもなるし、本当に万能です
初めてつくってみたそうです。いい感じとのこと!初めてつくってみたそうです。いい感じとのこと!

できた原液は約3週間寝かせた後、使うことができます。ちょうど最近3週間後の経過を確認しているところですが、さっそく効果があった!と嬉しい感想を聞くことができています。

7月・定員を10名に!

6月は定員5名のまま終え、迎えた7月。再び村長達と相談して、定員を10名にすることにしました。7月は家庭菜園用の液肥をつくる研修をおこなっています。材料は葉、農業用石灰、牛の糞など、こちらも身近で手に入りやすいものを。

おもちゃ持参の子がかわいい・・・。子どもを入れると定員をこえてしまっていますが、そこは許容範囲ということにしていますおもちゃ持参の子がかわいい・・・。子どもを入れると定員をこえてしまっていますが、そこは許容範囲ということにしています
何でもお母さんと一緒がいいお年頃。研修前の手指消毒のヒトコマ何でもお母さんと一緒がいいお年頃。研修前の手指消毒のヒトコマ
スタッフもマスク着用中。真ん中のスタッフのマスクは、クロマーをマスクにつくりかえたお手製のものスタッフもマスク着用中。真ん中のスタッフのマスクは、クロマーをマスクにつくりかえたお手製のもの

こんな感じで6月から研修を再開して約2ヶ月、JVCも少しずつ、新ルールでの研修に慣れてきた頃です。引き続き、最大限の予防策をおこないながら、必要な研修を続けていく予定です。