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アフガニスタンでの活動

アフガニスタンの医療、教育事情

2016年3月29日 更新

干ばつなどの過酷な自然環境、未成熟な医療、そして紛争で疲弊した社会基盤が原因で、アフガン人の健康状況は世界で最も深刻なレベルです。五歳児未満の死亡率は10人に1人(2013年ユニセフ統計)、平均寿命は61歳(2013年世界保健機関統計)しかありません。安全な水を確保できているのは、おおよそ国民の半分のみ。そのため多くの人が慢性的な下痢の症状にあり、また手を洗うなどの基本的な衛生管理の知識も広まっていません。都市と地方では医療の質やアクセスにも大きな格差が残ったままです。さらにイスラムの慣習で、男性医師が女性患者を診ることができず、女性の医療従事者が圧倒的に不足している地方では、女性患者にとって深刻な問題となっています。

アフガン人の識字率は、成人男性が52%、成人女性が24%と非常に低くなっています(2015年ユネスコ統計)。1990年代後半のタリバン政権時代には、女性が教育を受けることを禁じられたこともあり、男女間の教育レベルに大きな差があります。また児童労働などで都市部と農村部では就学率に差が見てとれます。アフガニスタンでは長期の紛争により教育施設が破壊され、十分な数の学校がありません。屋外での授業や試験も珍しくありません。施設や建物に加えて教員も不足しています。一人の先生が何十人もの学生を同時に教えなければならず、教室には生徒があふれています。特に農村地域では女性の教員不足が深刻です。教員の多くはこれまでトレーニングを受けたことの無いまま教壇に立っています。新しい教科書や指導書が導入されてもどのように利用していいのかわからない状況です。誰もが十分な教育を受けられる環境は整っていません。

屋外での筆記試験の様子屋外での筆記試験の様子
教室にあふれる生徒たち教室にあふれる生徒たち