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アフガニスタンの情勢が緊迫しています。
私たちJVCはアフガニスタンにおいて、今年5月に活動を終了するまで約20年にわたって医療や教育、平和アクションなどの支援活動を実施してきました。現地に長く関わってきたNGOとして、このたび声明「タリバン敵視ではなく対話を通じたアフガニスタン支援を」を出しました。
米軍占領下の20年の検証を
タリバンが全土を掌握し、米軍が撤退して20年間にわたる「アフガニスタン戦争」が終結しました。この20年間のアメリカによる軍事占領は現地に大きな負の影響を残し、JVCの活動地でも米軍による誤射・誤爆により多くのアフガン人の命が奪われました。それが人々の反発を買い、タリバンの勢力拡張にもつながりました。この20年を検証することなしに、今のアフガニスタンの問題を考えるわけにはいきません。
一方で、この20年間に女子教育をはじめ人々の様々な権利・人権の拡大が進みました。それらの権利が後退することなく、基本的な人権は守られなければなりません。それには、国際社会がタリバンを「敵視」することによって孤立させるのではなく、対話と交渉を続けることが重要です。現地では、これまで開発や人権、平和の分野で活動をしてきたNGOや国連とタリバンとの対話がすでに始まっています。
「敵視」からは何も生まれない
JVCはこれまで世界各地の活動経験から、特定の政治勢力に対してメディアを含む国際社会が「悪」のレッテルを張ることで、その対象を敵視する大衆の心理を生み出し、分断を招き、戦争・紛争を正当化してきた事例を見てきました。アフガニスタンでのこれ以上の分断や新たな暴力の連鎖を避けるためにも、タリバンを一方的に「悪」とするのではなく、冷静にそして多面的に状況を見て対応していくことが必要です。
日本には、タリバンとの対話を進めるにあたって果たすべき重要な役割があります。自衛隊は米軍の後方支援を行ったものの、地上侵攻はしませんでした。その点で、タリバンは日本に対して一定の信頼を寄せているといわれています。国際社会がタリバンと対話する上で「架け橋」的な役割を果たすために、日本はタリバンとの正規の交渉窓口を作るべきです。
今のアフガンを取り巻く状況をどう考え、国際社会、日本、そして私たち市民に何ができるのか?「敵視ではなく対話」とはどういうことか?JVCの活動経験を踏まえて、そして、元JVCスタッフが独立した現地NGOの実践に学びながら、考えていきたいと思います。JVCアフガニスタンの活動を担ってきた元スタッフで、SNSやメディアで積極的な発信を続けているお二人を招いてのトークイベントです。ぜひ、ご参加ください。
日時 | 2021年9月16日 (木) 20:00~21:30 |
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会場 | オンライン(お申し込みいただいた方に、ZoomのURL が送られます) |
プログラム | 【内容】声明文の紹介(今井高樹)報告(谷山博史、長谷部貴俊)
日本国際ボランティアセンター(JVC)顧問、前代表理事 2002-2007年にJVCアフガニスタン事務所現地代表 【著作】『「積極的平和主義」は、紛争地になにをもたらすか?!: NGOからの警鐘』合同出版 (2015/7/31))など。 >>スタッフインタビューリンク(2015年10月時点) JIM-NET海外事業担当、前JVC事務局長(2012年〜2020年) 2005-2012年にJVCアフガニスタン東京担当、08-12年は現地代表兼任 【著作】『「テロとの戦い」とNGO』(終わりなき戦争に抗う・新評論、2014)など。 日本国際ボランティアセンター(JVC)代表理事 >>スタッフインタビューリンク(2017年4月時点) 日本国際ボランティアセンター(JVC)海外事業グループマネージャー、調査研究担当 >>スタッフインタビューリンク(2016年6月時点) |
参加費 | 無料 |
申し込み/ 問い合わせ先 | 以下のオレンジのボタンからお申し込みください。
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