設立から40年目を迎えて

1980年2月27日にタイの難民キャンプで設立された日本国際ボランティアセンター(JVC)は、今年で40年目の節目を迎えました。 数え切れないほど多くの方からのご支援のお力で、支援を届け続けることができたことに、心からの感謝を申し上げます。
これからも、JVCだからこそできる支援のあり方を常に模索しながら、人々に必要な支援を届けるため、そしてJVCが目指す社会を実現するために、皆様とともに歩み続けていきたいと思います。
長年応援してくださっている方も、また新しくJVCを知ってくださった方も、JVCの「世界を変えるための国際協力の輪」を一緒に広げていただけますと幸いです。
JVCにメッセージをお寄せください
40年目を迎えたJVCに、ぜひ以下のハッシュタグをつけてSNSでメッセージをお寄せください。(いただいたメッセージはJVCウェブサイト等の媒体でご紹介させていただく場合がございます) 叱咤激励、これからのJVCに期待すること、なんでもお待ちしております。 #JVC40周年 #JVC40th
JVCの設立

1970年代、カンボジアやラオス・ベトナムが内戦や政情不安定に陥った時、140万人以上の人びとが「インドシナ難民」として家や土地から逃げてきました。そして、その厳しい状況を報道で知り、何かできないかとタイの難民キャンプに集まった日本人たちによってJVCは設立されました。
誰かに団体設立を呼びかけられたから集まったわけではなく、自発的に駆け付けた個々人のいてもたってもいられない気持ち―そんな困っている人がいたら、同じ人間として何かせずにはいられない、という助け合いの精神が、40年間変わらず、JVCの活動のモチベーションであり続けています。
日本人によるNGOの草分け的存在
現在のJVCの英語名は"Japan International Volunteer Center"ですが、略称は「I」を飛ばして「JVC」となっています。これは、設立当初は「日本奉仕センター(Japanese Volunteer Center)」と名乗っていたことからきています。
80年代初めは、Japanese Volunteer Centerと名乗ってもどの団体か迷わないくらい、海外でボランティア活動をする日本人の組織がほとんどなく、JVCは日本人による国際協力NGOの草分け的な存在でした。
「国際ボランティア」という概念が広まってほしいとの思いを込めて1983年に現在の名称となりましたが、当初の「JVC」という呼び名が国内外で既に浸透していたため、略称は「JVC」のままとなりました。
当時、JVCの活動を国内で発信するために創設された冊子「Trial&Error」(トライアル・アンド・エラー/試行錯誤)の創刊号を公開いたします。設立の経緯や活動に参加していた当時のボランティアたちの想いなどが綴られています。(ご紹介しましたように、「Japanese Volunteer Center」という呼称が使われています、)ぜひご覧ください。
現在はJVCの会員の皆様にお届けしている会報誌として年に4回発行されており、最新は339号となっています。
JVCのこれまでの活動実績
JVCはインドシナ難民救援から、レバノンやソマリア難民支援等へ活動の幅を広げ、世界各地の人びとの暮らしや命を守ってきました。これまでのあゆみは年表画像および、下記をご参照ください。 >JVCのあゆみ
現在は世界11の国・地域で現地のニーズに合わせた様々な活動を行っています。各活動についてはは各プロジェクトページ、もしくは下記ページをご覧ください。 >JVCとSDGs
また、JVCの活動記録等、様々な書籍がこれまでに刊行されています。日本のNGOの歴史の生の息吹を感じる貴重な資料ともいえます。ご関心ある方はぜひお買い求めください。 >書籍を通して知る
受賞歴
長年の活動に対して、JVCは下記のような賞を受賞しています。1985年 | アフリカ被災民救援活動貢献についての感謝状 (外務大臣) |
1988年 | 国際協力推進についての感謝状 (外務大臣) |
1988年 | 東京弁護士会人権賞 (東京弁護士会) |
1989年 | 朝日社会福祉賞 (朝日新聞社) |
1992年 | 毎日国際交流賞 (毎日新聞社) |
1995年 | 内閣総理大臣賞 (内閣総理大臣) |
2012年 | 旭日小綬章 星野 昌子(個人として受章) |
2015年 | 日本平和学会 平和賞 |
2018年 | 第9回沖縄平和賞 |
JVCのもうひとつの実績
JVCは団体自身の支援活動のみでなく、国際協力分野で活躍する様々な人材や団体を輩出してきました。その一例をご紹介いたします。

たとえば、1965年に青年海外協力隊の初代隊員としてラオスで活動後、1980年JVCの設立で中心的な役割を担い、初代事務局長となった星野昌子さん。1989年に事務局長退任後、神奈川県立かながわ女性センター館長、日本NPOセンター代表理事、G8サミットNGOフォーラム代表等を歴任。これらを通して日本社会に国際ボランティアの潮流を生み出したことが評価され、2012年に旭日小綬章を受章されました。現在でもJVCの特別顧問を務められています。

また1981年から1998年までJVCの代表理事だった岩崎駿介さんは、横浜市企画調整局・都市デザインチームの初代チームリーダー、国連(UN-ESCAP)勤務や、環境政策提言NPO「市民フォーラム2001」事務局長として、世界の難民・飢餓・紛争・環境破壊問題の解決に取り組まれました。
JVCに関わったのち国際協力の様々な分野で活躍している人々以外にも、JVCがきっかけとなった主な団体もあります。たとえば、下記のような団体があります。 特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会 特定非営利活動法人 JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク) 認定NPO法人 IVY(アイビー) 特定非営利活動法人新潟国際ボランティアセンター(NVC) JVC九州ネットワーク 合同会社PLC 平和村ユナイテッド
それ以外にも、様々なJVC発の人材、団体が国際協力分野の様々な場所で活躍しています。
JVCが目指すもの、そしてこれからの活動に向けて

JVCが目指す長期的な目標(ビジョン)について詳しくはこちらをご覧ください。 >JVCのポリシー
JVCがビジョンの実現に向けて活動する上で、大切にしていることが3つあります。「主役はそこに暮らす人々」、「問題の根本からの解決を目指すこと」、「現地の声を政府と社会へ届ける」ことです。
詳細は、2020年2月27日~4月30日に実施したマンスリーサポーター募集キャンペーンをご覧ください。 代表理事からのメッセージやJVCの特徴など、こちらのページに記載しております。
40年目も、この先も、みんなの手で支援を届けるために。マンスリーサポーター100人募集!|Syncable
JVCへの参加の方法
JVCは市民が立ち上げた団体として、一人ひとりがアクションを声をあげ、アクションを起こすことで問題が生まれる社会に変化をうみだしたいと考えています。 ぜひ、JVCの活動にご自身にあった方法で参加し、世界を変えるための力になってください。
イベントは、JVC設立40年の節目として行う特別企画も行います。詳細が決まり次第、随時JVCのウェブサイト・SNSでお知らせいたします。