2月21日、四ヶ浜地域の鶴ヶ浦生活文化センターにて、在宅生活者を対象とした交流イベント「餅つき大会」を開催しました。先月の同センターでの「お料理会」に引き続き、今回も住民同士で楽しむことができ、尚且つより多くの方が興味を持てるよう地域に馴染みのある内容を取り入れたいと考え、餅つきを実施することにしました。
住民の方の話によると、以前は多くの世帯が臼と杵を持っており、餅つきを行っていたそうですが、現在では、臼と杵の代わりに家庭用製餅機を使用し、餅を作っています。今回、イベントの企画案として、住民の方々に臼と杵を使った昔ながらの餅つきを提案した際、「今でも餅つきをやるの?」「道具なんてどこにあるの?」と驚かれる方が多く、同時に久しぶりの餅つきに皆さんワクワクされている様子でした。また、スタッフが参加の呼びかけを行う他に、餅つきに興味を持った方が他の住民の方を誘うなど、住民間でもイベントの話が広まっていきました。
餅の食べ方については、住民の方々に馴染みのある味付けにしたいと考え、多くの方の意見を取り入れました。その中で、「きな粉」や「あんこ」、その他「胡麻だれ」と「くるみだれ」が多く聞かれたため、今回のイベントではこれら4種類を用意することにしました。
イベント当日、最初は会場の台所で餅米4升分を蒸し、その間、参加者の方々で胡麻やくるみをすり潰し、砂糖やしょうゆを加えるなど、たれ作りを行いました。様々な作業がある中、皆さん上手に役割分担をされて、協力しながらテキパキと進められていました。
餅米が蒸し上がり、いよいよ餅つき開始です。杵の振り落としに合わせて、「ヨイショ」と威勢の良いかけ声が上がり、見ている方々からは自然と笑顔が溢れていました。皆さん久しぶりの餅つきですが、杵でつく方も返し手の方も慣れた手つきで行っていました。また、男性の方だけではなく、女性の方々も上手に餅をつかれていました。餅が出来上がり、手作りの胡麻だれやくるみだれで味付けをした後は、参加者全員で味比べをしながら、世間話などで盛り上がっていました。
今回の餅つきを通して、イベント自体が単に楽しいだけではなく、住民自身が慣れ親しんだことや地域の風習に沿った内容を取り入れることの大切さを改めて実感しました。そのような場づくりを行っていくことで、いずれは外部者ではなく、住民自身による交流イベントの開催へ繋がると考えています。JVCは、住民の「いま」を大切にしながら、地域の将来を見据えた場づくりを今後も行っていきます。