\n"; ?> JVC - 交流の場づくり~地域の「お母さん方」とのお料理会~ - 気仙沼支援活動レポート

交流の場づくり
~地域の「お母さん方」とのお料理会~

震災支援担当 伊藤 祐喜
2014年1月28日 更新
台所の様子台所の様子

1月25日、四ヶ浜地域の鶴ヶ浦生活文化センターにて、在宅生活者を対象とした交流イベント「お料理会」を開催しました。

四ヶ浜地域は、震災の影響で地域住民が離散し、自治会の機能が低下したことにより、震災前に各集落で行われていた住民の集いの場となる地域行事が減少しました。現在では、地域行事の開催は徐々に以前の状態を取り戻しつつありますが、集落によっては住民同士の日常的な交流は未だ少ない状況にあります。そのため、JVCは定期的に住民同士が集える「場づくり」を行っています。

これまでの「場づくり」は、主に外部のボランティアなどによる催し物を取り入れ、いわゆる「観て・聴いて楽しむ」という内容を中心に行ってきました。しかし、住民の方々の参加意欲を高めるためにも幅広い内容のイベントを行っていきたいと考えており、そのため今回は参加者のみでも楽しむことができる内容を試みました。

けんちん汁に入れる米粉だんごの生地作りけんちん汁に入れる米粉だんごの生地作り

「お料理会」を実施するに当たり、メニューは事前に住民の方々に相談し、様々な意見を踏まえて「けんちん汁」を作ることになりました。また、材料についても住民の方々に必要なものを確認し、使用する野菜は参加者の方々に当日持ち寄っていただくことになりました。四ヶ浜地域では畑の世話をしている方が多く、相談をする度に住民の方々から「野菜なら何でもあるから持っていくよ」と言っていただきました。事前に住民の方々が「お料理会」で何を食べたいのか、何を皆で一緒に作ったら楽しいのか、ということを確認したことで、皆で野菜を持ち寄るという地域の特徴を活かした「お料理会」を行うことができました。

具だくさんのけんちん汁具だくさんのけんちん汁

当日、会場へ移動している最中、道端で住民の方とお会いし、「○子ちゃんと待ち合わせしているの。大根とじゃがいも持っていくからね」とお料理会を楽しみにされている様子でした。参加者は女性の方が多く、いわば地域の「お母さん方」がたくさん集まりました。会場の台所にはそれぞれの畑で採れた野菜が並んでおり、野菜を切る係や炒める係など、皆さんで上手に役割分担されていました。

美味しそうな「けんちん汁」が出来上がり、食事の時間になると皆さんは料理の話や最近の出来事など、世間話で盛り上がっていました。また、野菜の他に各家庭で作った干し柿や漬け物を持参された方も多く、漬け物の食べ比べをして楽しまれていました。

配膳の準備中配膳の準備中
いただきます!いただきます!

美味しい食事と世間話に花が咲いた後は、新年ということで「福笑い」を行いました。ほとんどの方が「福笑い」で遊ぶのは子供の頃以来と話しており、それぞれが目隠しをして作った可笑しな顔を見て、皆さんで大笑いしていました。

大盛り上がりの福笑い大盛り上がりの福笑い

震災後、一時的に四ヶ浜地域を離れている人々が生活再建を終えて地元回帰を果たすまで、未だ数年の期間を要します。震災前のように、地域の人々が再び寄り添いながら暮らせる日まで、これからもJVCは住民同士の交流を図るための場づくりを行っていきます。

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