冬季、多くの仮設住宅の入居者が悩まされる問題が、室内に発生する結露です。立地環境や生活スタイルによって異なりますが、特に断熱対策が不十分なプレハブタイプの仮設住宅では、窓や天井に結露が発生します。結露は建物の劣化だけでなく、カビの発生を引き起こし、それによる健康への影響も懸念されます。そのため、JVCでは、結露による問題を少しでも改善させようと「どうすれば結露の発生を軽減させることができるか」、「発生した結露にどう対処するか」、普段の生活の中で実践できる結露対策を入居者に紹介するための勉強会を開催することになりました。
11月25日、西中才・仮設住宅で勉強会を開催しました。勉強会では、まず初めに「どうして結露が発生するのか」を住民の方々に理解してもらい、結露対策に関して住民の方々と意見交換を行いました。結露の発生を抑えるためには、まず普段の生活を見直すことが重要です。日常生活の中でも、料理や入浴などで多量の水蒸気が発生しているため、「換気」や「除湿」、「水蒸気の発生を抑えること」を心がけるだけでも、大きな効果が期待できます。また、住民の方からも「市販の除湿剤で良い物があるよ」という声や「以前は台所やトイレに結露が出ていたけど、換気扇を回すようになったら(結露が)出なくなったよ」という経験談など、実践的な結露対策について様々な意見が出されました。
また、勉強会の中では、結露の問題だけでなく、仮設住宅の住環境に関する問題や要望が挙げられました。JVCは、これらの問題について、限られた条件の中で入居者の方々と知恵を出し合い、よりよい住環境を模索すると共に、住民の方々の要望や意見が行政へ届けられるようにサポートしていきます。