今年度、JVC気仙沼では夏の暑さ対策としてユウガオのグリーンカーテンを実施してきました。
6月にグリーンカーテンのネットの設置、苗の定植を行った後は、住民が主体となりユウガオの世話を行ってきました。ある仮設住宅では、毎日の世話が困難なお年寄りの分を他の住民が手伝ったり、また別の仮設住宅では、分担して当番制で水やりを行ったりと、それぞれに工夫をして世話の仕方を考えていました。
7月に入ってからも気温が上がらず涼しい日が続いたこともあり、ユウガオの成長が思うように進みませんでした。生育に苦戦した理由として、植栽の知識・経験不足もあります。住民の中には肥料を自分で工夫して立派なグリーンカーテンを作った方もいましたが、私たちを含め、多くの住民にとっては、初めてのグリーンカーテン。どのような土や肥料を使えば、成長が早いのか、私たちとしても知識や成長を促す工夫が足りなかったと課題が残ります。
それでも、住民の皆さんはユウガオを大事に世話してくれ、「窓際に緑があるとほっとするよ」、「ユウガオの花は白くてきれいで、香りもいいね」と日除けだけではないグリーンカーテンの魅力を楽しんでくれました。
さて、9月も後半に差し掛かりました。秋が過ぎれば、すぐに厳しい寒さがやってきます。JVCは冬対策に向けて、冬季の仮設住宅における問題点を調査し、様々な取り組みを視察するため、気仙沼の本吉地区で活動しているNPO法人アプカスの方々を訪問しました。冬季に向けて行っている取り組みを視察させて頂き、仮設住宅の住環境に関して意見交換を行いました。
昨年度、仮設住宅では寒さによる凍結や結露などの問題が生じ、JVCでは寒さ対策として窓面にプチプチシートを貼り、室内にむき出しになった鉄骨を断熱テープで覆うといった作業を行いました。昨年の冬の経験を踏まえ、今年の冬に向けてどのような対策を講じるべきか、限られた資源・条件のなかで住民の方とよりよい方法を模索していきたいと思います。