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ワールドカップ観戦記 in 南アの農村

南アフリカ事業担当・現地代表兼任 渡辺 直子
2010年6月16日 更新

ワールドカップが始まりましたね。皆さんはどんな風にワールドカップ初日を迎えられましたでしょうか。また日本vsカメルーン戦はどんな風に観戦しましたか?

私はといえば...「南アフリカにいるからものすごく盛り上がっているでしょう」と思っていらっしゃる方が多いかもしれません。私が実際どのように初日を迎えたのかといいますと...。

前回のレポートで私が11日当日はリンポポ州の村にいること、HIV/エイズ陽性者支援事業における現地パートナー団体ポロションのスタッフ・ジョナサンやその友人たちと初日の試合を観戦予定であることをお伝えしました。

しかし蓋をあけてみると、ポロションはなんだかんだと政府からのお願いごとなどに振り回されたり、政府のエイズ研修に参加したクリニックのエイズ担当官が軽い食中毒になったりで(現時点で全員無事です)ジョナサンがそれどころではなく、また在宅介護ボランティアの女性たちは翌日土曜日の葬式の準備でこれまでワールドカップどころではない人がちらほらいて、結局、JVC現地スタッフ・ドゥドゥと二人でJVCのオフィス兼宿で二人静かに観戦することになりました...。

「ドキドキしすぎてまともに観られないから」とパソコンで作業しながら観戦するドゥドゥ(写真右側手前にあるテレビをチラ見しています)。「ドキドキしすぎてまともに観られないから」とパソコンで作業しながら観戦するドゥドゥ(写真右側手前にあるテレビをチラ見しています)。

当日は「14時の開会式から見たい!」というジョナサンとドゥドゥのリクエストに従い、朝8時より家庭菜園のモニタリングに出かけたのですが、村の中はとても静かで普段訪問するのと変わらぬ日常が流れていて、まさか「今日がワールドカップ初戦でしかもホスト国」とは思えぬ様子でした。

唯一、「あぁ今日から本当にワールドカップなのね」と思ったのは、13時すぎに菜園訪問を終え、村の中でお昼を食べているところに女の子たちが突然やってきて、ブブゼラを吹きつつ、歌を歌いつつ、去っていったことくらいでしょうか。

女の子たちがどこからともなくやってきて、歌って踊って、去っていきました...女の子たちがどこからともなくやってきて、歌って踊って、去っていきました...

決して人々の気持ちが盛り上がっていないわけではないのですが、人間関係の濃い村では、それだけ日常生活のほうを優先させなければいけないことが多くあるのかもしれません。ドゥドゥと二人でもじゅうぶん盛り上がるには盛り上がったのですが、それにしても「葬式の準備に追われて」「政府の依頼に振り回されて」「食中毒で」...と、笑い事ではないことばかりなのですが、その日常生活の濃さ(?)にあたふたする人たちがなんだかとてもいとおしく思えてきてしまった一日でした。

試合結果は皆さんもご存知のとおり、開幕戦ではメキシコ相手に健闘して引き分けでしたが、私の周りの南アの方々は「もう一点ゴールする可能性はあったはずだ! 勝てたはずだ!!」という意見が大半でした。それだけ国民の期待が大きいのでしょう。

そして希望を持って迎えた二戦目、この原稿を書いている今「あれがレッドカード?!」と思わずにいられない審判の厳しい判断により、ゴールキーパーのクネ選手が退場となり、結局0−3でウルグアイに負けてしまいました...。

テレビでは現在コメンテーターたちが落胆しながらも希望を見出そうといろいろ議論しています。しかし、まだリーグ突破の可能性はゼロではありません。

がんばれBafana Bafana!!


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