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ガザ:牛乳とビスケットの支援が始まりました

パレスチナ現地代表 福田 直美
2011年11月24日 更新

ガザの幼稚園児を対象に、鉄分やビタミン、ミネラルなどが強化されたビスケットと牛乳を配布する事業が、今学年度も開始されました。今年は、幼稚園と家庭で使用する衛生キット(石けん、歯ブラシ、歯磨き粉、タオル)の配布も同時に行い、毎日の手洗い、歯磨きを実践します。また、子どもの発育や健康のために、幼稚園と子どもの母親たちが協力して行動していけるようになるよう、母親たちも参加して月一度のオープン・デーも開催します。

それぞれの名前が書かれた衛生キットは壁にかけてありますそれぞれの名前が書かれた衛生キットは壁にかけてあります

今年は、ガザ北部の4つの幼稚園が対象です。いくつかの幼稚園で聞き取りを行い、経済状況が厳しく子どもたちの健康状態の懸念が高いところ、そして先生たちが協力的でなおかつ子どもたちに対して責任感が強い幼稚園が選ばれました。

ジャバリヤにあるズフール幼稚園は、園長先生のやる気が光る幼稚園です。幼稚園や学校では、おやつの時間に10円くらいで買えるお菓子などを販売しているのですが、多くの幼稚園では、チョコレートやガム、キャンディー、ポテトチップなどが売られています。JVCではこの事業に参加する幼稚園に、5歳以下の子どもたちにとっては体に良くないポテトチップ類の販売は禁止しています。しかしこの幼稚園では、「子どもたちには少しでも健康的なものを食べてほしい」と、同じ10円でも、ナツメヤシやトゥルムス(ウチワマメと言われる豆で、パレスチナでは茹でたものがよく食べられている)を販売しています。

また、同じくジャバリヤにあるザムザム幼稚園では、「幼稚園では母親たちにサンドウィッチ(多くは、ピタパンにチーズやザータル(タイム)を挟んだもの)を持ってくるように伝えているが、持ってくることができない子どもが多くかわいそう」と、先生たちが自腹でサンドウィッチを作ってあげているとのことでした。

待ちに待った牛乳の時間!待ちに待った牛乳の時間!

11月、幼稚園に届いた牛乳を嬉しそうに飲み、そしてビスケットを手に喜ぶ子どもたちの笑顔を見て、ズフール幼稚園の先生たちもとても嬉しそうに「子どもたちにとって、毎日のビスケットや牛乳は、幼稚園に来る大きな動機にもなります。朝ごはんを食べてこない子どもも多いのです」と言いました。9月にこの幼稚園の子どもたちに聞き取りを行った時、「朝ごはんは食べた?」という質問に、手を上げたのは20人以上のクラスで5~6人でした。その子どもも、聞けば「パン」「牛乳(配布される粉ミルク)」がほとんど。野菜の名前をあげた子どもは1名しかいませんでした。おなかをすかせて幼稚園に来る子どもたちがあまりに多いことに、先生たちも心配そうだったのです。

ビスケットを手にする子どもたちビスケットを手にする子どもたち

子どもたちの発育、健康に関して、幼稚園での取り組みだけでなく、今年はいかに母親たちを活動に巻き込み、家庭での取り組みも強化するかが、今後の先生たちの課題となってきます。子どもたちがこれからもさらに元気に幼稚園に来て、元気に家に帰っていくことができるよう、JVCも先生たちを応援していきたいと思います。その様子も今後、お伝えしていきます。

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