5月上旬、ガザ市にあるUNRWA(国連パレスチナ難民救済機構)の学校で、東日本大震災の被災地の子どもたちに向けたイベントが行われました。「日本の子どもたちのために、何かしたいと生徒たちが言っている。ガザで何かできることはないか」とUNRWAの学校に勤める知人から相談を受けたのは4月、私が日本での一時帰国を終えてこちらに戻ってきた時でした。「ガザの子どもたちは、状況が違えども同じ年代の子どもたちが悲しみと困難に耐えていることに、連帯感を示したいと思っている。いつも日本の人たちに助けられているから、精神的なサポートを送ってあげたい」と、温かい言葉をいただきました。震災が起こって以来、パレスチナでも様々な人たちから心配と励ましの声をいただきましたが、子どもたちが自主的に何かしたいと言ってくれることがとても嬉しく、何度もお礼を伝えました。
その後、「イベントを行うので出席してくれないか」と招待をいただいたのですが、残念ながら私は仕事の都合上その日ガザに行くことはできず、後日学校を訪問してあらためてイベントの報告を受けるとともに、子どもたちが描いた絵などをいただいてきました。代表で集まった子どもたちからは、「親を亡くした子どもたちは大丈夫なのか」「住むところはどうしているんだ」「学校に行くことはできているのか」などたくさん質問がありました。それは、ガザに軍事侵攻があった時に、日本の支援者の方々からいただいた言葉と同じでした。そして、「僕たちはあなたたちのことを思っていると、日本の子どもたちに伝えてほしい」という連帯感を示す言葉も、同じでした。
このUNRWAの学校に通うのは、難民の子どもたちです。学校の先生曰く、皆、狭く生活環境の悪い難民キャンプに住んでおり、生活状況は苦しいそうです。長く続く封鎖の中、移動の自由を奪われ、ほとんどの生徒はガザから一歩も出たことがないそうです。それでも、子どもたちはそんな自分たちの困難について語るのではなく、「もうすぐ夏休みだから、そしたらたくさん遊べる!」と楽しそうに教えてくれました。休み時間となり校庭にサッカーをしに駆けていった子どもたちの表情はとても生き生きとしていて逞しく、そして描いた絵はとても温かく感じられました。
子どもたちの描いた絵とイベントのビデオは、後日、日本に送られました。被災地の子どもたちに、ガザの子どもたちの思いが届きますように。
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