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西岸とガザ

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2009年1月15日 更新

イスラエルのガザ侵攻が続き、毎日毎日何十人というガザの人が犠牲になっています。同じパレスチナの西岸の人々もガザの人々の身に降りかかる惨事に心を痛めている、と同時にイスラエルに対する嫌悪と怒りは募っているようです。しかし、私が耳にしたのは、その怒りを表現する機会が抑えられているという話の数々です。

「西岸では、僕達はデモも出来ないんだよ。自治政府はイスラエルが同じパレスチナ人のガザの人達に行っている残虐行為に抗議することもさせてはくれないんだ。皮肉だろ、まるで他のアラブ諸国の政府みたいだ。民主主義なんかどうでもいいのさ」とある友人が語ってくれました。

ベツレヘムの友人に聞いた話です。
「窓から見える大通りを眺めていたの。そしたら向こうから団体が歩いて来たの。それを警察が止めて、皆を帰らしたの。ここでは、デモはさせてもらえないのよ。ヘブロンでは、警察官がデモをしている人々に発砲して、死者も出たのよ」

ラマッラーにあるビルゼイト大学に通う友人の娘は「大学は大変なの。ガザの人達のために学生がデモをしようとすると、警察がやってきて止めようとするの。怪我人も出るのよ。女友達も怪我したわ。私は怖いから巻き込まれないように気をつけているけど」と話してくれました。

今日、そのラマッラーの街を車で通りました。大通りには、至る所に警察官の姿が見られます。運転手に聞きました「こんなに沢山の警察官は何をしているの。VIPでも通るのかしら?」運転手は「そうじゃない、デモが起こらないように見張っているのさ。デモが起こりそうになったら、すぐに散らすんだよ」

――西岸もガザも同じパレスチナ人なのに、何故イスラエルに抗議するデモをしてはいけないの?

残念ながら、この問いに明確な答えは返ってきません。それでもその沈黙の中に、西岸の人々のパレスチナ自治政府に対する不満と苛立ちを読み取ることができます。


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