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ガザ緊急支援:キファちゃん家庭訪問

パレスチナ現地代表 小林 和香子
2007年8月12日 更新

キファちゃんは生後5ヶ月。JVCが緊急支援を再開した現地NGOアルデルインサンのハンユニスセンターに通う栄養失調児です。7月に重度の栄養失調と診断され、センターに通い治療用栄養食を食べています。今回、このキファちゃんのお家を訪問しました。

キファちゃんとお母さんとお姉さんキファちゃんとお母さんとお姉さん

キファちゃんのお家はハンユニスの難民キャンプの中にあります。家は平屋で、屋根はトタンを乗せただけです。鉄のドアを開けると、女性たちが水を床に流してあらっているところでした。パレスチナでは難民キャンプに関わらず、多くの家の床はタイル敷きになっていて、掃除のときは、水を流してブラシでゴシゴシと洗い、大きなヘラのようなもので、水をきれいに掃きだします。細かい砂が舞うこの地域では、掃除機(があったとしても)では、きれいに砂埃が取れず、水洗いが最も効果的です。洗ったあとの床は、ひんやりすべすべして、裸足の足にとても気持ちが良いのです。

キッチンの隅でNGOスタッフと会談キッチンの隅でNGOスタッフと会談

最初に掃除が終わったキッチンの床にマットレスを敷いてキファちゃんとお母さんとお姉さんのシャヘドちゃんが座り、私たちはプラスチックの椅子を借りて座りました。キファちゃんの家族は両親とお姉さんの4人です。この家には、お父さんの両親とお父さんの弟家族も一緒に住んでいます。キファちゃんのお父さんは、ガザの多くのお父さんと同じで失業中です。家族は国連難民救済事業機関(UNRWA)から支給される食料支援に頼って生活しています。

小さいキファちゃんは、お母さんの膝の上で大人しくうとうとしています。5ヶ月のキファちゃんの体重は7月3日の3.3キロから8月8日には3.7キロと1ヶ月で400グラム増えてはいるものの、消化器系に問題があることもあり、思うように体重が増えていません。お母さんはとても心配そうです。なかなか体重が増えないこともですが、今は栄養センターで治療栄養食を食べているので、多少なりとも状態は改善してはいるものの、日常の食生活を改善させなければキファちゃんの将来の健康は望めないからです。でも、今のガザの状態でお父さんが失業している中で、どうすればよいの、という疑問がまとわり尽きます。

3家族共有のリビングルームに置いてある家具はプラスチック製の椅子だけです。リビングルームの奥がキッチンになっています。キッチンと言っても、冷蔵庫は見当たりません。リビングルームを囲うように寝室が3つあって、それぞれの家族が一つづつ使っています。キファちゃん家族の寝室を覗きましたが、マットが数枚と毛布があるだけのようです。この家族の生活に余裕がないことは家の中を見るだけで明らかです。

貧困の中、粗末な家で最低限の所持品で生活し、屋根はトタンで冬は寒そうですが、ここの女性達はそれでも家の中はきれいに掃除し、清潔に生活をしようと心がけているように見受けられました。それは、どんなに大変な状態でも、前向きに生きて行こうとしている彼女たちの意思の強さの表れのようにも感じられました。


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