今回のパレスチナのNGO医療救援協会の学校健康診断は東エルサレムのアッスーリ地区にある男子小学校です。1年生から10年生までの170人がこの学校で学んでいます。
東エルサレムはイスラエルが1967年から「統一エルサレム市」に併合された地域と、西岸のパレスチナ自治政府の管轄になっている地域に分断されています。そして、この「統一エルサレム市」は、入植地の建設増加とともに拡大しており、近年では「壁」の建設によりその拡大した境界線は既成事実化しようとしています。
イスラエルのエルサレム市に併合された地域のパレスチナ人は、基本的にイスラエルでの「永住地位」を得ています。永住地位を得たパレスチナ人は、基本的にイスラエル市民と同じ社会権を持つとされ、教育を受ける権利も含まれます。イスラエル義務教育法では、全ての義務教育年齢の子供が学校に登録し、授業を受けることを保証していますが、東エルサレムでは実際にイスラエルの公立学校(アラブ学校)に通う子供は、半分ほどだといわれています。残りの半分が通うのは、ワクフ学校(ワクフとパレスチナ自治政府が共同で管理、注:ワクフとはイスラームの慈善制度で公共・福祉・宗教サービスを提供)、教会などが運営する私立学校などです。
今回訪れたこの男子学校は、このワクフ学校の一つです。東エルサレムにはこのようなワクフ学校が33あると聞きました。ちなみにイスラエルのアラブ学校は100以上あるそうです。イスラエルが東エルサレムをパレスチナ自治政府の管轄と認めないので、ワクフ学校はイスラエルに併合される前のヨルダン時代のワクフの管轄という形を取っています。イスラエルから認知されていないので、市から助成金を受けることはもちろん、学校医療サービスの対象になりません。
そこで、イスラエルのエルサレム市に事務所を構え、イスラエルに登録したパレスチナの医療団体が、学校健診や保健教育を受け持っているのです。
今回の学校健診の対象は1年生の男子生徒17人。1年生用の2つの教室の一つを診察室に使います。
子ども達は外の廊下で名前を呼ばれるのを待ちます。名前を呼ばれると走ってやってきます。みんな健康診断を楽しみにしていたようです。身長・体重測定、耳鼻咽喉検診、内科聴診と触診、皮膚健診(手、頭)に加えて、包茎診断もありました。
今回は一人が中耳炎、一人が皮膚の疾患と診断され、処方箋が先生に手渡された。健康診断の結果は、学校が保管する子ども達のファイルに書き込ました。特に重大な病気にかかっている子もいなくて、安心しました。
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