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新型コロナウイルス(COVID-19)緊急支援報告@カンボジア(2)

カンボジア現地代表 大村 真理子
2020年5月28日 更新

駐在員の大村です。引き続き、一時帰国中の日本から遠隔でカンボジアのスタッフとともに業務にあたっています。今日は前回の緊急支援(衛生用品)に続けておこなった食料支援の報告です。

4/13~5/25現在までの新規感染者は2名

カンボジア保健省の発表によれば、5/16に最後(当時)の感染者が退院し、累計感染者122名全員が回復、退院となりました。5/20には入国するすべての人に対してのPCR検査が決まり、結果が出るまでは指定の隔離施設で待機。検査の結果、同一フライトの乗客の中に陽性者が確認された場合には、乗客全員が指定施設(ホテルなど。費用は自己負担)で14日間の隔離措置、乗客全員の陰性が確認された場合には、自宅などでの14日間の自主隔離となり、13日目に再度PCR検査を受けるという対応策が発表されました。この結果、5/21に123例目、5/23に124例目の陽性者が確認されています。

政府指定の隔離施設のひとつ。写真は現地メディアより政府指定の隔離施設のひとつ。写真は現地メディアより

少しずつ緩む規制。農水省の訪問

JVCは引き続き、事業村に出入りすることを極力控えていますが、3月末から延期となっていたカンボジア農水省の視察を、5/21に受け入れました。先方から視察実施の連絡を受け、「カンボジアの行政も少しずつ元のオペレーションに戻ってきているんだな」と感じました。首都プノンペンなどの都市部を中心に、少しずつ色々な規制が緩んできているようです。

5/22 衛生用品に続いて食料支援を実施

JVCは5/7に、事業村のある6地区(コミューン)の隔離施設に滞在するタイからの帰国者に対して、アルコールとマスクの支援を実施しました。

その後も陸路での帰国者(国境での検査などはなく、各自が故郷まで独自に帰宅)は続き、休校している小学校を使用した隔離施設の滞在者(14日隔離)は、6地区で累計約500人となりました。引き続き地区のリーダーや村長を中心に受け入れに必要な物資の確保をおこなっていたようですが、地区の資金に限りがあることから、最低限でいいので隔離中の食料の支援を検討できないか、との相談がありました。

既に与党や富裕層、NGO、近隣住民などからの食料提供を受けているとのことで、JVCは既に食料支援を実施しているNGOにコンタクトをとるなどして調整をおこない、私たちはコメと魚の缶詰を支援することとなりました。

  • コメ50kg×6
  • 魚缶60缶×6

地元の市場の複数の店舗で、1地区(コミューン)にコメ50kgと魚の缶詰60缶が渡るように手配しました。(計520米ドル)

前回同様、それぞれのコミューンに運び・・・前回同様、それぞれのコミューンに運び・・・
コミューンの担当者が隔離施設で物資を配布しますコミューンの担当者が隔離施設で物資を配布します
普段は校庭ですが、今はここで炊事や洗濯もおこなわれています普段は校庭ですが、今はここで炊事や洗濯もおこなわれています
炊事場炊事場

担当者の話

Kok Thlork LeuコミューンのリーダーKok Thlork Leuコミューンのリーダー

「少しずつ受け入れ人数が減少傾向にあり、私たちの負担も減りつつあります。タイからの帰国者は、村に家族がいる場合は家族や親類が隔離中の食料を毎日施設まで運ぶ場合も多いですが、残っている家族が病気であったり、隔離者の出稼ぎ収入に頼って暮らしていたため経済的に厳しい状況にあるなどの理由で、私たちが14日分の食料を確保しなければならないケースも多くありました。既にこれまで他から支援してもらっていた食料にも限りが出てきていたので、とても助かりました」

今後の活動について

現在、休止中の活動(農業研修など)の再開時期などについて、協議を始めています。とはいえすぐに再開するつもりはなく、例えば研修ならこれまで1回25人程の参加者がありましたが、5人程度までの定員を設け、その分回数を重ねるなど、順を追って慎重に進めていく予定です。再開時期は未定ですが、行政や村長とよく相談をしながら、検討をしていきます。また、必要に応じて新型コロナウィルス関連支援を検討します。

いつも応援ありがとうございます。日本も緊急事態宣言が解除されました。引き続き、感染拡大防止に努めていきたいと思います。皆様もどうかお元気でお過ごしください。