こんにちは、そしてはじめまして!
2018年度ホームページインターンの石塚です。皆さんが目にするウェブ記事の更新を担当しています。1年間よろしくお願いします。
JVCでは7月からガザでの人道危機支援を始めました。その際に現地スタッフが見聞きしたニュースでは見られない現場の生の声を伝えます。この記事を見てくださっている方は少なからず人道支援やパレスチナに関心がある方ではないでしょうか。ガザの人がどのような状況なのか、また何を求めているか。想像する1つのきっかけとなればと思います。
「天井のない監獄」パレスチナ・ガザ
今回は「パレスチナ・ガザ」についてです。
現在、ガザは「天井のない監獄」と呼ばれるように、周りをイスラエルが建設した分離壁などで囲まれています。壁の外にはまず出ることができず、食料や建材、燃料などの生活に必要な物資もイスラエルによる検問で止められて入りにくいため、住民の生活はとても厳しいものとなっています。
また、ガザには難民が多く住んでおり、2018年3月30日からは彼らの帰還を求めるデモが3カ月以上続いています。そして、イスラエル当局はデモの鎮圧のために武力を行使しており、丸腰の市民が死傷する人道危機が拡大しています。ガザの状況は過去の記事をご覧ください。また関連の内容で私が是非皆さんに読んでほしい記事はこちらです。
このような状況は、日本では想像がしづらいです。
では、デモの参加者ってどのような人だと思いますか?報道ではなかなか「彼らの顔」はわかりません。顔が見えなければ想像することや身近に「繋がり」を感じることもできません。
デモに参加する青年たちの思い
そこで今回は、ガザの現状を知るため、実際にデモで怪我をした人たちが入院している病院を訪れたパレスチナ現地駐在の山村さんにお話を聞きました。(6月28日実施)
以下、インタビューの内容です。
―今回訪ねた人について教えてください。
アーメル君とバシール君の2人の青年の病室を訪れました。
―彼らはどうして負傷したのですか。
3月30日にガザ国境沿いで行われているデモに参加したところ警備隊により銃で足を撃たれたからです。
―現在の症状はどのような状態ですか。
バシール君は数日間昏睡状態で、命を取り戻したところです。
アーメル君は医療物資が不足しているガザでは治療が困難な症状であり、ガザ の外、パレスチナ西岸の病院へ搬送しようとしました。しかし西岸の政府は、デモ参加者は欧米諸国にテロリスト認定されている勢力「ハマス」に扇動されている、負傷者の支援をすれば「ハマス」を支援したとみなされ、イスラエルからの弾圧の激化を招き、さらなる犠牲者が増えるだけだとし、受け入れを拒否し、危険な状況が続いています。(※交通事故などほかの原因によるものや、生死に拘る深刻なケースは受け入れるなど、例外もあります)
怪我は寝返りも打てないくらいの痛みで、ベッドで話していても苦しそうな顔をしたり、声をあげたりしていました。
―なぜ、そのような危険な状況なのに人々はデモに参加するのですか。彼らの今回のデモへの思いを教えてください。
ガザに来たことがない人はハマスが扇動しているといういますが、実際はほとんどがそうではありません。彼らは今の生活を変えるためにデモに参加しています。「自由もない、将来の希望もない。それを変えるために僕らは声をあげ続けるんだ。行動しないと何も変わらない。そのような思いを世界に訴えかけるために参加するのだ。」と言っていました。
―日本の人たちへ伝えたいことは?
「もっとガザの人びとの声を届けてほしい。世界が関心を持たなくなった時は、もうガザも終わりだ。ガザの人はテロリストではない。そのことをもっと世界に知ってほしい。」そう言っていました。
インタビューを終えて
ニュースで大きな流れは放送されていても、個人の話を聞く機会はありません。だからこそ今回の話はとても衝撃的でした。
ここで、1つインタビューの中のエピソードを紹介します。
今回のパレスチナ、ガザの現地の人はスタッフが連絡した時一番に7月の関西の地震や豪雨の心配してくれたそうです。自分たちの方が大変なのに、、。そう思いながらも国を越えて心配してくれるガザの人たち。
あったこともないけれど確かに人と人とのつながりを感じました。遠い土地だけれども人と人の「繋がり」はあります。皆さんとって今回の記事が「繋がり」を持っていただける一つの機会となればと思います。
もっとガザを知りたい!
ガザの為になにかしたい!

JVCは、ガザの現状に対し人道危機支援を7月6日から始めています。 ガザの状況はインタビュー時よりも悪化しています。 この状況を知り「なにかしたい」と行動を起こしたいと思うかたは是非ご協力宜しくお願いします。 人道危機支援の詳細についてはこちら。
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