\n"; ?> JVC - 農民交流 in 千葉!! - 農村からの風便り ~日本・タイ~

農民交流 in 千葉!!

タイ事業担当 宮田 敬子
2012年3月 1日 更新

2010年から始まった日・タイ若手農民交流。これまで、タイと日本を行き来してきました。島根と千葉の農家がタイに行きました。私としても、殆ど縁のなかった島根。でも、関わってみると面白い人たちが沢山いるんです。

山に囲まれた中山間地の島根県浜田市弥栄町。自給の大切さを考え、弥栄に入ってきた新規就農者3名がいざ千葉へ! 千葉は東京近郊に位置し、都会から新規就農者で入ってくる若い世代が沢山います。また、今回千葉県成田市の農家を訪問しましたが、成田は空港闘争があった地でもあります。大規模開発から持続的な有機農業へ。そんな歴史を持った地でもあり、現在では有機農業に取り組む若い世代を多く見ることができます。
このどちらの地にもこれまで、タイとの行き来があったのですが、『お互いの農場に行ったことないよね』とのことで、そうだ!弥栄の農家が千葉に行こう!即決まり。

秋間さん夫妻に話を聞く秋間さん夫妻に話を聞く

東京からの新規就農者である秋間さん夫妻を訪問。原発の影響で、大きなショックがありましたが、その思いを正直に語っていただきました。その思いに弥栄の農家の方々もぶつかっていきました。弥栄の農家の方々は「西の方で暮らしていて申し訳ないという気持ちもある」「原発事故はまだ終わっていないんだ...」改めて感じたとおっしゃっていました。
秋間さんは「今回辛いことはあったけれど、すぐに土地を離れられなかった。ようやく自分も百姓になれたんだ、と思った。けれど、自信を持ってやっていたことがなくなってしまったのが苦しい。」とおっしゃっていました。

島村農園さんを訪問島村農園さんを訪問

次に空港滑走路に隣接している島村農園の方々を訪問。無農薬野菜と自家配合飼料の卵、豚を育てています。話している間も終始、飛行機発着の騒音。このような状況のなかでも、信念を持って農業に取り組む皆さんの言葉は一つ一つが重かったです。「農業ってのは、楽しくないと続けていけないんだよ。どうやって楽しくするか、自分がどうしたいかを考えていくことが大切。ただ売るだけの農業じゃ面白くない!」どこかで聞いたことがある言葉...そうだ、タイの農家のおっちゃんも同じことを言っていました。これって、「いかに生きるか」を説く、哲学が入った農業をやられているなと思いました。

これまで、タイの交流に関わって下さっているあいよ農場を訪問。ここでも、原発の話に。ここは、積極的に消費者との顔の見える関係を築いている農場です。そこでは、こんな話が。「以前テレビに出たことで、農産物が欲しいという問い合わせが沢山ありました。でも、今回そこで繋がった人たちが原発事故でいち早く離れていきました。メディアで繋がる消費者はメディアで離れていきます。今回、改めて消費者との関係を考える機会となりました。」流行ではなく、信頼関係で成り立つ農家と消費者の関係。そんな関係作りを目指すあいよ農場とこれからも関わらせていただきたいな、と思います。

お酒を飲みながら交流お酒を飲みながら交流

そして、千葉の農家が集まり、交流会を行ないました。農家といえば、『飲み!』と言ったら語弊がありますが、こうやってお酒を飲みながら皆で語り合う場は大好きです。先輩農家が一言、「最初は農業なんてやる気はなかったんだよ。気づいたら、何十年も農業やってんだ。こんな感じで気楽にやっていきゃあいいんだよ。」研修を受けても、いざ農業で生計を立てていこうと難しいことがたくさんあります。でも、そんなときに相談できる場、悩みを共有できる場があれば、多分脱落する人も少なくなっていくのではないか...タイでも日本でも。

今回、びっくりしたのは千葉にも島根と縁のある方がいるということ。そのことにお互い驚き、嬉しくなりました。島根出身者、島根で農業研修をしていたなど。この交流が始まったのもきっと必然的だったのでしょう。人は良い出会いを通して、自分自身に自信をつけることができます。今後も、タイと日本で若手農民交流を続けていきたいと思っています!!

皆さん、ありがとうございました!皆さん、ありがとうございました!