1.島根の仲間と出会う(7月2日~4日)
今回、2010年2月と11月にタイで交流を行った島根県弥栄町の仲間が受け入れをして下さいました。所謂、日本の中山間地である弥栄町。タイで出会った人たちに弥栄のどの部分を見てもらおうか、事前にいろいろ訪問先を考えてくださいました。
東京から萩・石見空港まで飛行機で約一時間半。そこから車で40分。東京都は全く違う風景が広がります。弥栄町へ到着。タイ人は長い移動でお疲れモードでしたが、弥栄の仲間と会った途端、笑顔。温かい皆さんの迎え入れに、タイの皆は思わず笑みがこぼれていました。
訪問先
・ やさか共同農場・・・みそ工場、精米所など
・ 弥栄町のオリエンテーション
・ 新庄さん、中田さんの圃場見学
・ 清水さんの圃場見学
・ 高田さんのしいたけ
・ 農民討論会
2.NPO法人 農家こせがれネットワーク訪問(7月4日)
おしゃれな街、六本木。そこにタイの農家はビーサンを履いて行きました。そんな六本木の駅近くにある六本木農園でNPO法人 農家こせがれネットワークの脇坂さんと宮治さんに話を聞きに行きました。農家を3K「稼げる・かっこいい・感動する」にしていこうと、様々な活動に取り組まれています。
デーンさんは「タイはまだ日本のような農業が社会に受け入れられた仕事ではない。しかし、まだまだ土地があり、農業の高齢化が進んでいないなかで、若い人たちや農家のこせがれが農業をやろうという状況を作っていくことが大切なのではないか」と感想を述べました。
3.千葉県 東金市 あいよ農場(7月5日~6日)
ツアーの後半は千葉県へ。2010年2月にタイで交流した『あいよ農場』の室住さんに今回タイ農家訪問の受け入れをお願いしました。一日農作業体験では、日本の農業を体験してもらいました。ズッキーニ、じゃがいもの収穫、草取りをさせていただきました。タイからの4名は、堆肥の作り方、作物の種類、機械などタイとの違いを一つ一つ丁寧に見ていました。
また、夜はあいよ農場で研修していたり、周辺で就農している若い世代の人々と現在の日本における農業の違いの意見交換を行ないました。
タイからの参加者であるプーさんは「こんなに若い世代の人たちが環境や社会のために農業に取り組もうとしているのかを知ってとても驚いた。私の周りにはそういうような人たちはあまりいないので」と、日本の新規就農者に出会ってとても感激していた。
あいよ農場の室住さんは「昨年に続いて再会できたことがとても嬉しい。草取りは、さすが農家、とても早かったです。」と嬉しそうに言っていました。
仲間の畑や田圃に行ってどのような農業をしているのかを見ること、そこからその人がどのような信念を持って農業に取り組んでいるのかを知ることができるのだと実感しています。
4.千葉の新規就農者と出会う(7月6日~7日)
千葉県成田市では、新規で就農する人に多く出会うことができました。消費者に直接野菜を届ける「ワンパック」やその他グループで生産・出荷をする新規就農者などがあります。
ここの方々は昨年もタイの農家が訪問したときに受け入れて下さいました。同じ農家として、お互いに語り合いう仲間として関係を築いてきました。
今回も、訪問にあたって夏の忙しい時期にも関わらず集まっていただき、お互いの近況を報告し合いました。また、今回初めて会った人たちも、お互いの農業を紹介し合いながら、土地問題、原発問題などについても意見を交換しました。
有機農業を長年続けているタイからの参加者であるジュンさんは「原発問題は日本の問題だけではない。私たちが小規模でも確実な農業、地域づくりをやっていけば、原発問題が起こることはない。」と言っていました。