\n"; ?> JVC - 遠ざかる停戦、終わらない葬列 - スーダン日記
2013年1月12日

遠ざかる停戦、終わらない葬列

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年1月15日 更新

JVCカドグリ事務所がレンタルした小型車の運転手を務めていたムサさん。その叔母さんが、11月のある日、突然亡くなりました。反政府軍による砲撃がカドグリ市内に着弾し、その一発を受けてしまったのです。

スーダンでは亡くなったその日のうちに埋葬が行われます。葬儀には、家族や親戚をはじめ、近所の人々や行政関係者の姿も見えました。参列したJVCスタッフに、ムサさんは次のように話してくれました。

「おばさんは近くの井戸で水汲みをしていたんだ。いつものように。そしたら急に近くに爆弾が落ちて、破片が腰のあたりに当たったんだ」

砲撃は数キロ先から発射されたようです。市内の住宅地に着弾したのは数発。不幸にもその中の一発を受けてしまったのでした。

「そのあと病院に運び込まれて、手術をして・・・大怪我だったのは確かだけど、一夜明けた今日は意識もハッキリあって家族と話をしていたんだ。なのに、そのあと容態が急変して、まさか死んでしまうとは・・」

現地の新聞によれば10月以降、カドグリは数度にわたる砲撃を受けています。攻撃している反政府軍は「自分たちが掌握する地域の村々に、政府軍は連日のように空爆を仕掛けている。それに対する報復だ」という声明を出しています。そして「標的はあくまで軍事施設」としていますが、実際には住宅地への着弾が多く、一般市民の犠牲が止まりません。

現地に駐在する国連機関によれば、多くのカドグリ市民は砲撃を避けて州外や州内各地に退避したとされています。しかし、行くあてのない人々も多いのです。また、行政関係者をはじめカドグリで仕事をしている人びとは町を離れる訳にはいきません。ムサさんの叔母さんも、そんな理由でカドグリに残り、普段通りの生活を続けているひとりでした。

政府軍と反政府軍との停戦に向けて、アフリカ連合(AU)や国連が仲介する交渉が隣国エチオピアで断続的に開かれてきました。8月には反政府軍支配地域に残る人々への人道支援を目的として3ヶ月の停戦が合意されました。しかし結局その合意は守られず、人道支援も実現しないまま、11月には3ヶ月の期限が終了。その後は、停戦どころか戦闘は再び激化しています。

ムサさんの叔母さんが亡くなってからしばらく後、次の砲撃は郊外の住宅を直撃、子どもたちを含む一家が亡くなりました。
「もう、珍しいことじゃないよ」
そう言いながら、人々はまた葬儀に参列するのでした。

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