賑わいを見せるハジェラナルの市場ハジェラナル村には、小さなスーク(市場)があります。日用雑貨を扱う店が数軒あるだけですが、ここが今、賑わいを見せています。収穫シーズンが始まってから、農家のお母さんたちが毎日のように野菜を持ち寄って売っているのです。
「オクラひとヤマ1ポンドだよ。(※註1)」 畑から採ってきたばかりのオクラを売っているのは、ファトゥマさん。トマトも並んでいます。JVCが支援した種からの収穫です 「オクラはね、売り始めてから250ポンドくらい稼いだね。それからトマトで100ポンド。合わせて350ポンド」
オクラ、手前は裏山から採ってきた野菜カドグリの町に出て掃除、洗濯などの仕事をすると1日の稼ぎが20ポンド程度ですから、350ポンドというのはなかなかの収入です。市場には買い物客が結構来ています。村の住民の中にはバスで10分たらずのカドグリの町で働く人も多く、そういう人がここで野菜を買っていくようです。
「ほらほら、みんなJVCの種で育てた野菜だよ」とJVCスタッフに話しかけてきたのは、台の上に野菜を山盛りにして売っているサビラさん。でも、これはちょっとしたリップサービスです。彼女はナスも売っていますが、JVCはナスの種は配っていません。自分で種を調達したようです。
そのほか、見慣れない野菜も売っています。
「何ですかこれは」
「これはね、モレータといって、裏山から採ってきたんだよ」
なるほど。裏山の野草も、貴重な収入源なのですね。
ペットボトルの中身はヨーグルト「そっちの白いものは、何ですか?」
小型のペットボトルに白い液体が入っています。牛乳でしょうか?
「これはヨーグルトさ。ウシの乳を搾って、ヨーグルトの『種』を入れておくとすぐにできるよ」
何でも商売にしてしまう逞しさがあります。
隣でトマトを売っているハディジャさんに、今年の収穫について尋ねました。
「近所の人はたくさん収穫があったみたいだけど、私は畑仕事の時期に病気になっちゃってね。ソルガムや落花生は思うように採れなかったよ」
それは残念・・・
「でもね、家の周りで育てたオクラやトマトは大丈夫だよ。家族で食べる分のほか、ここに売りに来て、オクラで200ポンド、トマトで300ポンド稼げたよ」
ハジェラナルは、もともとカドグリ近郊の野菜供給地でした。しかし昨年6月に紛争が勃発した際には激しい戦闘の舞台となり、ほとんどすべての住民が避難。家屋も破壊されました。しばらくたって戻ってきた人々が細々と野菜作りを始めた時には、「弾薬で野菜が汚染されている」という風評被害にも遭いました。
手前の台の上はナスとウリしかし1年がたち、畑にはたくさんの作物が育ち、市場にも活気が戻ってきました。
「何もなかった去年に比べたら、大違いだよ」
ハディジャさんはそう言いながらトマト売りに励んでいました。
※註1
「ポンド」とは現地通貨スーダンポンドを指す。2012年12月現在1スーダンポンド=約14円
【おことわり】
現在、JVC現地代表の今井をはじめNGO外国人スタッフが南コルドファン州に入ることは、スーダン政府により制限されています。このため、2012年1月以降の「現地便り」はカドグリの状況や活動の様子を、JVCスーダン人スタッフの報告に基づき今井が執筆したものです。
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