ガザ・栄養改善支援の記事一覧
「またこうして会えて嬉しいわ、ガザにお帰りなさい」――JVCが一緒に栄養失調児の支援を行っている現地NGO、Ard El Insan(=AEI、人間の大地)の代表イテダル氏に、大きなハグで迎えられました。3ヶ月ぶりに訪れたガザでは、様々な関係者や友人たちとの再会が待っていました。その度、まずはとにかく無事でいてくれてよかった、というホッとする気持ちでいっぱいになります。
ガザ市の郊外ザイトゥーンにある幼稚園ではイスラエルの軍事侵攻によって親戚を失くした子供も少なくありません。そのような2人の5歳の園児に話を聞きました――
一時的停戦がイスラエル・ハマス双方から発表された1週間後、ガザに入り、ザイトゥーン地区にあるJVCの支援先の幼稚園に行きました。ザイトゥーンは最も攻撃が厳しかった地区の一つだったので、幼稚園と園児のことがとても心配でした。出迎えてくれた園長先生に早速幼稚園と園児の様子を聞きました。幸い幼稚園は爆撃を脱がれたとのこと。園長先生が窓を開けていたので、風圧で窓が割れることもなかったそうです。そして、133人の園児も無事だと聞いてホッとしました。しかし、多くの家は損傷したり窓が割れたりして、一時的に親戚の家に避難していた家族も多いとのことです。そして、親族に死傷者がいる子供たちも少なくないとのことでした。
「まだ避難先で生活している人もいたりするから、センターを再開後、栄養食を食べに来ている子どもたちは一日20人くらいよ。でもこれからはどんどん増えるに違いないわ」。センターの栄養士の女性は不安そうに言いました。JVCが栄養失調児の支援を行っている現地NGO「人間の大地」の栄養センター(ガザ市)を訪問したこの日、24人の子どもたちが栄養食を食べに来ていました。そのうち12人が、停戦状態になってから新しくセンターに通いはじめた子どもたちです。センターで子どもたちは通常は野菜等の食事、それから果物を使った食事を採るのですが、この日は子どもたちは栄養強化ミルクも飲んでいました。
1月17日夜、イスラエル政府は今朝2時から「一方的停戦」を開始することを発表しました。停戦といっても、いつどのようにイスラエル軍が撤退するのか、また、ガザの封鎖が緩和されるのか、などを一方的に決めるというものです。また、ガザからロケットが発射されたなら報復する、としています。