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共同声明「国連機関と国際NGOはパレスチナ人オリーブ収穫者の保護を呼びかける」

パレスチナ現地代表 山村 順子
2020年12月24日 更新

現地はすっかり肌寒くなり、雨季に入っています。毎日晴れたり雨が降ったりを繰り返し、不安定な天気が続いています。日本人からすると雨は少し面倒だな、と思うことが多いですが、パレスチナ人たちは「やっと雨が降った!」「恵みの雨だ!」と雨季の到来を喜んでいます。また、雨季の始まりはオリーブ収穫シーズンの合図です。今年最初の雨が降ってから少し経ってしまいましたが、 各地でオリーブの収穫が行われていました。しかし、そのオリーブ収穫にも占領の影響が影を落としています。今年は新型コロナウイルス蔓延の陰で、入植者からのパレスチナ人に対する暴力が増加していることも大きな懸念事項となっています。

11月5日付で、JVCもメンバーの一員であるAIDA(国際開発機関協会:占領下のパレスチナで活動する80以上の国際NGOの調整機関)は、国連機関と下記の内容(概要)の共同声明を発表しました。主な主張は下記になります。

共同声明(*)「国連機関と国際NGOはパレスチナ人オリーブ収穫者の保護を呼びかける」

2020年11月5日 エルサレムにて

国際NGOと国連機関は、イスラエル当局に対し、進行中のオリーブ収穫シーズンに(オリーブ摘みに)参加しているパレスチナ人と、その財産をイスラエル人入植者による暴力から保護し、農民が自由かつ安全に(自分たちの)土地にアクセスできるように保証することを求めています。

シーズンの最初の4週間だけで(10月7日から11月2日)、人道問題調整事務所(OCHA)は、イスラエル人入植者として知られている、または信じられている人々がパレスチナ人を攻撃したり、木や農産物を損傷したりした33件の事件を記録しました。

25人のパレスチナ人が負傷し、1,000本以上のオリーブの木が焼かれたり、その他の方法で損傷を受けたり、大量の農産物が盗まれたりしました。イスラエル治安部隊がパレスチナ人と入植者の間の衝突に介入し、催涙ガスのキャニスターとゴム弾を撃ち、オリーブ収穫者を負傷させ、彼らに果樹園を去らせたケースもありました。

昨年と同様に、イスラエル当局は、入植者との摩擦を防ぐ必要性を理由とし、農民にシーズンを通してわずか2〜4日しか特定の集落付近の農地へのアクセスを許可していません。これは、木の生産性とパレスチナの農民の収穫能力を損なうだけでなく、農民不在の際、入植者が木を破壊するのを防ぐこともできません。

壁の後ろにあるオリーブ畑にアクセスするには、農家は特別な許可を取得する必要があります。近年、土地の所有権を証明できないなどのさまざまな官僚的な理由で申請のほとんどが却下されています。今年の(オリーブ収穫)シーズンに先立ち、パレスチナ人が許可申請書を提出しなければならないことでオフィスが過密になり、COVID-19に感染してしまう可能性について、イスラエル当局からも懸念が表明されました。それに応じて、いくつかの手続き上の緩和が最近発表されました。長年の、農民が壁を越えて土地にアクセスできる回数の制限は、長引く法的措置の後、シーズン(開始から)17日後の10月24日に解除されました。

毎年のオリーブ収穫は、パレスチナ人にとって重要な経済的、社会的、文化的イベントです。入植者の暴力と(農地への)アクセス制限は、多くの人々の安全と生計を損ないます。そしてそれは、新型コロナウイルスの流行によって引き起こされた現在の経済危機の間に、これまで以上に懸念されています。

最近の(規制の)緩和は歓迎されますが、さらに多くのことが求められています。国連機関と国際NGOは、イスラエル政府に対し、パレスチナ人とその所有物を保護するために、パレスチナ人のオリーブ畑へのタイムリーで十分なアクセスを促進するという国際法に基づく義務(イスラエル治安部隊が農民を保護し、暴力、被害、盗難などの犯罪の加害者に責任を負わせる)を遵守するよう求めています。

以上

声明文本文(英語PDF):UN agencies and international NGOs call for the protection of Palestinian olive harvesters

*: OCHA、OHCHR、食料安全保障セクター、および80を超える国際NGOを代表するAIDAによる

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