今日は、現地でJVCが一緒に活動しているNGO「医療救援協会(MRS)」の医師と保健指導員とともに、エルサレム旧市街の中にある学校へ、健康診断に出かけました。保健指導員が早速、身長体重、そして視力の測定を始めます。

10歳から15歳までの生徒が学ぶこの女子中学校は、イスラム教徒のための学校で、生徒数は250人以上を数えます。生徒が多くなりすぎたため、近くの診療所を分校として借りて運営していました。
先生たちに話を聞くと、最近朝ご飯をきちんと食べてこない生徒が多くなってきたのが心配だと言います。こういう食生活の乱れなどはどこの学校でも心配の種なようです。しかし、ここはよくアラブ系住民とイスラエル国境警察の間の衝突が頻繁に起こる旧市街の中。紛争によってどのような影響を受けていますか、と尋ねると、衝突が始まると旧市街の外に住む生徒が学校に通えなくなることはもちろんよくあると言います。

さらに、すぐ隣にイスラエル国旗を掲げたユダヤ系入植者の家があり、その子どもたちが生徒に酷い言葉を叫んだり、突き飛ばしたりという行為をするそうです。このような宗教間、民族間のいざこざが日常的な旧市街の中は、訪れるにはいいところかもしれないけれども、住んだり勉強したりするのにいい場所では決してないと、先生たち自身が言っています。
MRSの医師は診察を受けに来た3人の生徒を問診し、3人とも精神的な病気にかかっていると判断しました。家庭内での関係もあるでしょうし、直接的な原因を特定することは難しいですが、この旧市街という場所が精神衛生上良くないことは明らかです。医師は、エルサレムの中でも衝突の多い旧市街や犯罪率の高いシュアファット難民キャンプには、社会心理士がもっといないと住民の精神衛生を守れないと言っていました。

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