今回は、プノンペン事務所で会計担当として働くおしとやか系女子のレアスミ―さんを紹介します。この仏教国カンボジアで彼女はカトリックを信仰しているので、他のスタッフとはまた違った、興味深いお話を聞くことができました!それでは、さっそくインタビューの内容をご覧ください。
石山-レアスミ―さんは、どこの州の出身なの?
レアスミ―さん-私はコンポンチャム州の出身だよ。大学の4年間の奨学金を取ることができたから、会計を学びにプノンペンに出てきたんだ。
-どうして会計を学ぼうと思ったの?
-小さい時から憧れていたの。涼しいし綺麗だからオフィスで働きたかったし、短いスカートも履きたかった。オフィスで働いているお姉さんを見て、「綺麗だなあ」って思ってたんだ。それに、昔から電話で遊ぶのが好きだったこともあるかな。
-そうだったんだね。ご家族はコンポンチャム州にいるの?
-お父さんは私が12年生(高校3年生)のときに病気で亡くなったの。私は4人兄弟の長女で、下に妹が1人、弟が2人いるよ。妹は中学校で数学の先生をしているんだ。でも、修士号を取るための勉強もしている。弟は、シェムリアップ州で指輪とかネックレスとかピアスとかを作るアクセサリー屋さんをしているよ。どこかの学校で学んだ訳ではなくて、知り合いと教え合って学んだみたい。一番下の弟は、病気で家にいるんだ。でもこれからどこかで勉強させてあげたいと思っている。
-レアスミ―さんはもう結婚しているんだよね?
-うん。2013年に、23歳のときに結婚したよ。The Catholic Church Student Centerっていう団体が大学での勉強のための奨学金を出してくれたんだけど、プノンペンではその団体の寮で寝泊まりもしていたんだ。で、そこで今の旦那さんに出会ったの。彼は2歳年上で、カトリックを信仰しているよ。今はプノンペンのNGOで働いているんだ。
結婚式は1日に2回したんだよ!朝はカンボジアの伝統的な結婚式を家で行った。お母さんはクリスチャンではないけど、私は彼女を尊敬しているからカンボジアの伝統的な形での式を挙げてあげたいと思ったの。昼はカトリック教会でクリスチャンのやり方でもう一度式を挙げたよ。参加者は全く違う人たちをそれぞれ呼んで、1日2回行ったんだ!
-レアスミ―さんは、そこで奨学金をもらうようになったことがきっかけでカトリックを信仰するようになったの?
-違うよ。小さいころ、周りの友達がクリスチャンの子が多かったの。教会では様々なイベントがあって、友達が私のことも誘ってくれた。そこで、自分も行きたいと思って教会に行きはじめたんだ。
-カンボジアは仏教国だから、カトリックを信仰していると難しいこととかある?
-うーん。出身州のコンポンチャム州の村では仏教徒が多いけど、自分の同世代の友達はクリスチャンが多いし、難しいと感じることはそんなにないかな。自分もお母さんを喜ばすために、行事があるときにお寺へ行くこともあるんだ。
-そっか。ところで、レアスミ―さんは大学卒業後にすぐにJVCに入ったの?
-ううん。大学卒業後に、コンポンチャム州にあるカトリック教会で会計の手伝いをしたあと、結婚してプノンペンに来て、イタリアのNGO団体で会計をしたよ。スタッフは5人だったかな。会計の自分も含めて皆で、毎週プロジェクト地のタケオ州に2日間行っていたんだ。そこでは2年弱働いたよ。家庭の事情もあって、プノンペンで落ち着いて暮らしたいと思ってJVCに応募したんだ。
-JVCの仕事で難しいことはある?
-特にないかな。ミスやわからないことがあったとしても、同僚のスタッフから指摘してもらって気づいたり直せたりできるしね。会計の仕事自体、一見難しく見えるけど、そんなに難しいことは特にないよ。逆に、楽しいことは今のスタッフ達と一緒に働いていることかな。一人ひとり雰囲気が違うから、そういうスタッフ達と会って仕事ができるのが楽しいと思うよ。
私から見たレアスミ―さん
レアスミ―さんは、元気なスタッフが多いJVCでは珍しくおっとりとした印象の女性です。また、割とさっぱりしている性格でもあると思います。夜ご飯を皆で食べていて、スタッフ達が大笑いして盛り上がりがずっと収まらないときなどに、ひとり外に涼みに行くマイペースなところも私は好きです。みんなと仲良く過ごすけれども、自分のペースも守りつつ関わっているように感じます。「カンボジアでカトリックを信仰することに難しさはない」と話してくれましたが、レアスミ―さんのように芯のある性格だからこそそのように感じるのかな、とも思いました。