\n"; ?> JVC - 【カンボジアの人びとの素顔 その5】愉快なバイク修理屋:ソパーさん - カンボジア現地通信

【カンボジアの人びとの素顔 その5】
愉快なバイク修理屋:ソパーさん

カンボジア現地インターン 石山 麻美
2016年7月25日 更新
「肩を組みなさい。ほら、手をこっちに!」と見知らぬおばあちゃんに「肩を組みなさい。ほら、手をこっちに!」と見知らぬおばあちゃんに

今回は、私たちJVCスタッフがいつもお世話になっているバイク修理屋のおじさん、ソパーさんとお話したことを書きたいと思います。この日は、環境教育スタッフのテロアットとバイクに乗って小学校に行った帰り道で、「バイクの調子が悪そうだから少し見てもらおう」ということになり修理屋に行ったところ、修理に時間がかかることになってしまったのですが、その間に修理屋さんの家族とたくさんお話をすることができました。ちなみに、私はスタッフとバイクの2人乗りをするとよくパンクしたり不調になったりします。そのため、スタッフからは「アサミ(筆者)のせいでバイクが壊れる」と言われてしまいますが、私は「そんなはずはない」と思っているので、「スタッフの運転技術のせいだ」といつも言い返しています・・・。

小学校に行って先生と苗木作りに関しての話し合いをした帰り道、周りの景色を見ていたら、他の村に比べてここの地域はきれいで大きめな家が多い、ということに気づき、テロアットにその理由を尋ねているところでバイク修理屋さんに到着しました。そのまま話し続けていたところ、バイク修理屋のソパーさんが話し始めました。

ソパーさん:カンボジア語で「ロークシー」っていうのは、月々800$~900$以上もらっている人の仕事のことを言うんだよ。「トゥブーカー」っていうのは、月々300~400$とかそれ以下しかもらっていない人の仕事のこと。今君たちが行ってきた村では「ロークシー」をしている人が多いんだよ。つまり、安定した仕事を持っている人が多いんだ。自分で店を開いたり、物を売ったり、どこかできちんとした職を持っているんだろう。

カンボジアでは、お金持ちが貧しい人を助けないんだよね。他国はお金を持っている人からお金を集めて貧しい人に分配するような仕組みがあるだろう。でも、カンボジアでは、カンボジア人同士で協力して国を良くしていこうということをしないんだ。あとは、大事なことは周りの大国が入ってきてすべて決めてしまうしね。

普通に道端にある家の前でバイク修理屋をしています。ソパーさんは、「僕の家は小さいよ」と笑っていました。普通に道端にある家の前でバイク修理屋をしています。ソパーさんは、「僕の家は小さいよ」と笑っていました。

それに、カンボジアでは、あまり仕事ができない人も職を得ているし、会社に入ったりもするから、仕事の結果も良くなっていかないんだよ。それで、代々できないまま。だからカンボジアは発展しないんだよ。他国はきちんとできる人が仕事をするから、結果につながるんだ。

そもそも、カンボジアの首相は30年以上ずっと同じままなんだ。僕は、新しい人が新しい考えをどんどん持ち込むことが大切だと思うんだよね。

ちなみに、僕の甥っ子は日本でIT系の仕事をして働いているんだよ!彼は、日本で技術を得て将来はカンボジアのために働きたいと思っているんだ。今はどんどん優秀な人が出ていってしまっているけどね。甥っ子は、背が高くて、僕に似てイケメンなんだぞ(笑)日本に帰ったら彼に連絡して会いなよ!君はもう結婚しているのか?

石山―いえ、まだです・・・。

:それなら連絡したらいいよ!ちなみに、僕の奥さんはこちら。若くて綺麗だろう(笑)よし、修理が終わったよ!

お話した感想

バイク修理をしながら、いろいろなことを話してくれたソパーさん。「カンボジア人自身はカンボジアのことをどのように見ているのか」ということを知りたいと思いながらも、なかなか機会がなかったので、今回このようにお話をして、ほんの一部ですがソパーさんの考えを知ることができて嬉しく思いました。ソパーさんはとってもフレンドリーで、真剣な話をしつつもたくさん笑わせてくれました。カンボジアの、人と人との距離の近さが好きだと改めて感じたひとときでもありました。

左から、ソパーさん、筆者、ソパーさんの奥さん、ソパーさんの妹さん。最後にソパーさんから言われるまで、妹さんのことを奥さん、奥さんのことを娘さんだと私は勘違いしていました。左から、ソパーさん、筆者、ソパーさんの奥さん、ソパーさんの妹さん。最後にソパーさんから言われるまで、妹さんのことを奥さん、奥さんのことを娘さんだと私は勘違いしていました。