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カンボジアの高校生ってどんなこと考えてるの?

カンボジア現地インターン 石山 麻美
2016年5月 2日 更新

3月下旬に、コンポンクデイ高校1年生の生徒17人と先生を対象に、食品加工の研修を行いました。この研修は、農業や環境教育の知識とスキルを伝え、彼らが実際に日々の生活の中で実践できるようになることを目的としています。この高校1年生に対する研修は、今回を含めて全4回、テーマを変えながら1年間かけて行う予定です。私は、カンボジアの高校生と話をする機会が今までなかったので、タイトルの通り「カンボジアの高校生ってどんなことを考えているの?どんな子たちなの?」と気になりつつ、当日を迎えました。

間違い注意!カンボジア語ミニ知識

ちなみに、カンボジアでは小学1年生~高校3年生までを、1年生~12年生と呼びます。ですので、今回の高校1年生は10年生に当たります。また、このとき、「何年生」と言いたいときは、カンボジア語で「トゥナックティー○」(○には学年の数字を入れます)と言いますが、大学生になると「チナムティー○」と言います。以前私が小学生と話していたときに、「まだ勉強してるの?卒業したの?」と聞かれたので、「大学3年生だよ」と答えようとしたところ、「トゥナックティ―3」(「小学3年生」という意味)と言ってしまい、小学生にとてもびっくりされたことがあります・・・。

積極的な姿勢が印象的

話は戻って、今回は、ドライパパイヤとドライポテトの食品加工研修を行いました。研修のテーマの候補としては、家庭菜園・ごみ管理・養鶏・モリンガ(和名:ワサビノキ)の葉から抽出した液体の使用方法・食品加工(ドライフルーツ/お茶)などJVCスタッフの知識に応じて用意してありましたが、事前に参加者にアンケートを取った結果、一番人気の高かったドライフルーツの食品加工を行うことになりました。研修中は、高校1年生の若さと元気さで積極的に動き、よく質問もしていました。また、JVCのResource Farmで実施したので、農場に興味のある生徒たちは自分で農場を見て周り、カシューナッツなどを見つけて取ってきては楽しんでいました。反省点としては、ドライフルーツ作りは前日に仕込みが必要であり、ある程度JVCスタッフの方で工程を進めてしまっていたので、生徒が実際に練習するような作業が少なく、手持ちぶさたな時間が多かったことが挙げられます。次回はそのような時間を有効活用して農場見学ツアーの実施や、JVCの活動紹介をするなど、今回の反省を活かしていきたいと思います。

ポテトを沸騰したお湯に入れている様子。この生徒は、バイクの運転ができない私を事務所から農場まで後ろに乗せてくれた心優しき男の子。ポテトを沸騰したお湯に入れている様子。この生徒は、バイクの運転ができない私を事務所から農場まで後ろに乗せてくれた心優しき男の子。
煮詰め終わって、鍋からパパイヤをすくい上げている先生(左)と生徒(右)煮詰め終わって、鍋からパパイヤをすくい上げている先生(左)と生徒(右)

ある物を工夫して使う知恵

今回はドライパパイヤ班とドライポテト班に分かれて作業をしたので、釜戸が二つ必要でしたが、JVCは1つしか持っていません。そこで、スタッフはてきぱきと大きな石を3つ運んで来て、「ナチュラルな釜戸~」と笑いながらさっさと釜戸を作り上げてしまいました。作業をしていくと、既存の釜戸よりもむしろ石を置いて作った釜戸の方がよく火が当たるということがわかり、結局2つとも石の釜戸になりました。物が足りないから買うのではなく、身の周りにある物を工夫して使うという発想を常に持っているカンボジア人の生活にはいつも惚れ惚れしてしまいます。本当に、日々教えられることばかりです。

JVCが所有している既存の釜戸JVCが所有している既存の釜戸
石を持ってきて組んで作った釜戸石を持ってきて組んで作った釜戸

高校生の声を聞いてみた

普段は、農業チームは農家の方々と、環境教育チームは小学校の先生・生徒・教育委員会の方々と活動をすることが多いので、こうやって高校生と一緒に時間を過ごすことはとても新鮮でした。せっかくだから、交流したい!と思い、生徒とたくさんお話をしました。ある男の子は、「塾で英語を勉強して2年になるよ。英語は世界で広く使われているし、カンボジアに来た外国人とも話がしたいから学んでいるんだ。大学は英米文学科に進みたくて、将来は大学で英語の先生をしたい。」と話してくれました。また別の男の子は、「韓国語・タイ語・英語が少しだけできるんだ。将来はお医者さんになりたい。」と教えてくれました。また、「アサミ(筆者)はもうアンコールワット行った?僕はおととい遊びに行ってきたよ!」と話してくれ、高校生らしい一面も見れました。自分のことや、将来のことを語る高校生は本当にキラキラしていて、彼らの将来が本当に楽しみに思いました。

出来上がったドライポテトを「おいしい!」と頬張る、笑顔がまぶしい女の子たち。出来上がったドライポテトを「おいしい!」と頬張る、笑顔がまぶしい女の子たち。