【スタッフのお宅訪問シリーズ2】
シェムリアップ郊外の農家出身、最年少ピー宅
スタッフのお宅訪問シリーズ第二弾は、シェムリアップ市内から西にバイクで40分ほど進んだPuok郡にある、環境教育担当スタッフのピーの実家を紹介します。カンボジアでは11月に「水祭り」という名の「ボート大会」を3日間かけておこないます。その祝日の1日を利用して、ピーの家に遊びに行かせてもらいました。まずは、ピーの紹介をしたいと思います。
JVCカンボジア最年少スタッフ
ピーは現在25歳。JVCカンボジア事務所のカンボジア人スタッフの中では最年少です。彼はプノンペンの大学で農業の勉強をし、他団体で農業ボランティアを経験して、2015年1月からJVCで働いています。高校3年生のときには子どもたちの英語の先生もしていたこともあるそうです。小学校で環境教育の授業をするときは、児童に楽しんでもらえるように工夫していることがよく伝わります。また、小学校4年生から高校卒業まで牛革の彫刻(カンボジアの伝統芸能の影絵で利用する)を習っていたという彼は、絵を描くのも笛を吹くのも上手で芸術センスが優れています。6人兄弟の5番目。心優しく、気遣いができるピー。「実家で稲刈りをするから、稲刈り体験をしたかったら来てもいいよ!」ということで私を実家へと誘ってくれました。
シェムリアップ郊外のお家紹介
ピーの家は、木造建築で壁は藁で覆われている高床式住居でした。荷物を置いたり夜寝たりするのは部屋の中ですが、ほとんどの時間を過ごすのは風通しの良い下のスペースです。家の下では子どもたちがハンモックに揺られながらのんびりしたり、ピーのお姉さんが料理を作ったりしていました。家の裏庭にはサトウキビがたくさんあり、その場で切って食べさせてくれました。また、タイヤやペットボトルをプランターとして利用する家庭菜園などJVCが農家で教えていることを自分の家でも実践していて、家の周りもきれいに整っていました。
稲積み体験!?
ピーのお父さんが田んぼに行くというので、連れて行ってもらいました。そこで、なんと、水牛にくくりつけた荷台に乗ることができました!田んぼまでの道のりは泥が多いので、泥の跳ね返りの勢いが凄まじかったですが、人生で初めて水牛に乗れたことが嬉しくて終始ひとりで喜んでいました。さあ、稲刈りの手伝いをしよう!と思って田んぼに到着したら、すでに稲は刈ってありました...。ですので、乗ってきた水牛の荷台に稲をひたすら積むお手伝いをしました。積んでいる最中に落ちてしまった種籾を拾う作業では、「これはうちの米の種類と違うから混ぜちゃだめ」という難しい判断をしなければいけませんでした。帰りは歩いて家まで戻り、稲を荷台から家の前のスペースへ降ろす作業がありました。ピーの実家では、家の田んぼでとれるお米で1年間分になるそうです。
行ってみた感想
ピーの実家には、お父さんとお母さん、お姉さんと甥っ子姪っ子たちが住んでいます。久しぶりに実家に帰ったピーも甥っ子にひたすらちょっかいを出していて、本当に楽しそうでした。私の日本での生活を振り返ってみると、休日は友達と遊びに出かけたり、バイトを入れたりと、何かしらの予定があって外に出て忙しくしていたなあと思います。カンボジアは平日でも休日でも、家の下のスペースで家族とのんびりしている姿をよく見かけます。そうやって、家族や親戚とゆっくりと過ごす休日というのもいいなと思うので、日本に帰ったら今まで以上に家族やおじいちゃんおばあちゃんや親戚と会う時間を大切にしたいと思いました。