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脈々と受け継がれているJVC技術学校を訪れた

カンボジア現地インターン 石山 麻美
2016年1月 8日 更新
授業を行う校舎。教室内もとても綺麗でした。授業を行う校舎。教室内もとても綺麗でした。

先日、プノンペンにあるJVC技術学校(自動車整備士養成学校)を初めて訪れました。1985年にJVCが自動車技術の訓練を始めましたが、今では政府管轄の2年制の技術学校となっています。現在は学生が200人、そのうち女性は20人ほどいるそうです。卒業後は自動車整備工場をはじめ、様々な工場や会社への就職がほぼ確実で、今までの卒業生は6000人にものぼります。

実習を行う建物。様々な専門的な実習道具が揃っていました。実習を行う建物。様々な専門的な実習道具が揃っていました。
学校の横には自動車修理工場が併設されています。学校の横には自動車修理工場が併設されています。

座学と実践で技術を身に着ける

学生は、講義と実技を半々で学んでいます。校舎のすぐ横には様々な機械が置かれた建物があり、座学だけではなく実践を通して学べるようになっています。2年間のうち、1年半は学校で学び、残りの半年間は工場等での研修に行くことになっています。実際に働いてみることによって、就職してからスムーズに仕事を行うことができるそうです。技術学校を卒業した学生は、確かな技術を身につけているので、様々な会社から声がかかりますが、特に女性はカスタマーサービスなど就職の選択肢がたくさんあり、初めから給料も高いのだそうです。

自動車整備についての講義を聞いている学生たち自動車整備についての講義を聞いている学生たち
こちらは実践を通して学んでいる学生たちこちらは実践を通して学んでいる学生たち

日本語を学んで、日本を知る

日本語クラスを履修している学生たち。帰り際には「さようなら!」と明るく見送ってくれました。日本語クラスを履修している学生たち。帰り際には「さようなら!」と明るく見送ってくれました。

技術学校の中には、日本語クラスもありました。12名の学生が、シニアボランティアとして日本から来てくださっている先生と日本語を学んでいました。カンボジアには日本の企業が多く進出しているので、そこで働きたいと考えている学生や、将来日本に行って働きたいと考えている学生、またJVCの技術学校だから日本の歴史や文化、言語を学びたいという学生が日本語クラスを履修していました。まだ勉強を始めたばかりで、日本語での会話はあまりできませんでしたが、案内をしてくれたソリン先生が「みんなは日本語ができないけど、今日来てくれたアサミもカンボジア語ができないから、お互いに頑張りましょうね!」と学生に向かって話していました。私はそういう時だけしっかりとカンボジア語が聞き取れてしまいます...。

素敵な先生からのお話

優しさに溢れた笑顔でカメラ目線をしてくれたソリン先生優しさに溢れた笑顔でカメラ目線をしてくれたソリン先生

また、校長のソリン先生がしてくれたお話がとても印象的でした。「一番大切なのは、文化人として生きること。技術はその次。だから、この学校では200人もいるけど、静かでしょ?たばこを吸ったり、お酒を飲んだりは、あまりしない。人としてきちんと生活することがまず大切。」と話してくれました。その言葉をしっかりと聞いてきたんだなあ、と思えるほど、熱心に、そして楽しそうに、また礼儀正しく授業を受けている学生ばかりでした。

今回はあまり時間がなくゆっくりと見ることができなかったので、またプノンペンに行った際には技術学校を訪ねて、ソリン先生からもっとたくさんお話を聞き、学生とも交流をしたいと思いました。カンボジアに来てから、「支援」って様々な形があるなあ、と思ってきたけれど、この技術学校は今では政府公認の学校になっているので持続可能で、かつ学生の将来の選択肢を広げることができていて、とても素敵だと思いました。