改革とは言っても大したことをやっているわけではないのですが。どんなに格好つけてみても地味なものは地味ですから。たとえ地味であろうと農場は毎日少しずつ変容していきます。毎日のように小さな改革があちらこちらで起こっているのです。
まずは池作り。去年、小規模養魚に失敗したため、人一倍、魚への思い入れが強い農場長ソカーが指揮を執り、農場内に新たに池を作りました。昨年掘った小さな池があるのですが、それを多少拡大し、形状を整えるために、灼熱の日差しに照らされながらひたすら土をかき続けました。
ただでさえ暑いのに炎天下で作業すればもう汗が滝のように流れ出してきます。どうしてカンボジア人はこの暑さの中、長袖で作業しているのだろうか、不思議でしょうがないですよ。
それから、新たに農場内に電気を通しました。作業場や牛小屋などに明かりが灯るようになったことで、曇天や暗くなってからも明るいところで作業が出来るようになることでしょう。その他にも植林をしてみたり、苗作りをしてみたりと色々な取り組みを行っています。
そして、改革の流れに便乗して自分も野菜の栽培に挑戦することにしました。まずはトマトから。何故かというと単純にトマトが食べたかったので。別にふざけているわけではなく、実際に試験農場ではトマトの栽培にことごとく失敗しています。トマト好きの自分としては収穫に至ることなく枯れていくトマトを見るのは悲しいものです。
そこで、どうにかして美味しいトマトを収穫すべく新しい技術にチャレンジしてみようということになったのです。いつまで経っても見ているだけじゃつまらないですからね。自分自身も常に改革の真っただ中を生きていかないとやっていけません。
農場長ソカーにお願いして場所はすでに確保済みで、来週あたりから諸々の準備を進め、本格的に栽培を開始していこうと考えています。もちろん、今後はトマトだけではなく、様々な野菜にも挑戦していく予定ですのでトマトの成長過程と共にその都度報告できればと思います。
これから乾季に移っていくカンボジアでは水がないために野菜の栽培は困難になっていきます。そうした中で、ため池に溜まった水をいかに有効に使えるかがポイントとなるでしょう。ため池を支援した農家にとってもこれからが勝負になっていきます。自分たちが試験農場で積極的に新たな可能性に取り組むことで、農家の方々にもヒントを与えることが出来ると考えています。
成功か失敗かという結果だけにとらわれるのではなく、たとえ失敗しようともどうやったら上手くいくのかを失敗の中から考えていけるようにならなければいけません。そのことを言葉で伝えようと思ってもとても難しいです。たとえ自分がカンボジア語を上手く話せたとしても伝えられる自信はないというのが正直なところ。
今はただ言葉だけではなく、自分の行動からもそうした姿勢を感じ取ってもらえるように行動あるのみです。少しずつスタッフたちと共に活動しながら、意識改革ということも考えてこれから奔走していきたいと思います。